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2009.07.06

 ベトナム街角笑ケース

第17話:昼下がりには使えなくなる会議室

ある取り引き先に打ち合わせに行った。最初は11時からの予定だったのだが、前の仕事が延びてしまい、先方の会社に着いたのは12時半頃。

「この時間帯は、アレで会議室は使えないし、昼飯に行きますか」
と先方。

「そうですね、この時間はアレですからね」
と私。

どうして、この時間帯は会議室が使えないか。アレとは何か。その答が下の写真である。



これは同社の会議室。横になっているのは、お昼寝中のベトナム人従業員たちである。そう、ベトナムでは、昼食の後に昼寝をする習慣があり、この間、ス ペースに余裕のある会議室は、お昼寝場所になってしまう。昼休みは2時間。つまり12時から午後2時までは、会議はできないのである。

彼らは、ちゃんとお昼寝用のゴザと、簡単な掛け布団、そして枕を会社に置いている。昼寝用のゴザは、縦に三つ折にして、クルクル丸めると小さくなる「会社でのお昼寝用ゴザ」が、ちゃんとスーパーなどでは売られているのである。

会議室に入りきれない人も、机の下に頭を入れて寝ている。またその場所もない人は、机に突っ伏したり、椅子を2つ並べたりして、器用に寝ている。とにかく、孫のいそうなオジさんから、うら若き乙女まで、みんな枕を並べて、堂々とお昼寝をするのだ。

そんなわけで、昼休みに社内を移動するときは、総務部長の顔をまたいだり、ずらりと並んで寝ている若い女性スタッフたちの足をまたいだりするものだから、気を遣う。

元々、この昼寝の習慣は、他の暑い地域と同じく「一日でいちばん暑い時間帯は、仕事にならないから」という理由で根付いたようだ。その分、始業時刻は早 めで、8時ごろというところが多いように思う。日本なら9時・5時のところ、1時間早く働き始め、1時間長めにお昼休みを取るというわけだ。

ただ、外資系の会社では、昼休みが1時間しかない会社が多く、お昼寝をする余裕もないようである。また、ベトナム資本の会社でも、以前に比べれば、昼休みが短くなり、お昼寝をする人も減って来てはいるようだ。ベトナムも世知辛くなったものである。

そういうわけで、今週の笑ケースは、「昼下がりには使えなくなる会議室」にしよう。

それでは、お後がよろしいようで…。

(担当:越野 南雄)