今日のカフェは、聖母マリア大聖堂と中央郵便局がある「コンサー・パリ」(パリ広場)という観光のメッカにありながら、知らなければ絶対に訪れることがないであろう路地の奥の隠れ家カフェです。路地の入り口はこんな感じ。
ホーチミン市では、こういう路地のことを「ヘム(Hem)」と言います。数十メートルで行き止まりになるヘムもあれば、迷路のように果て しなく続き、その中に一つの小さな町ができているヘムもあります。このヘムを10メートルほど行くと、左手にこんな小さな入り口があります。
ここまで来ても「え、こんなところにカフェが本当にあるの?」と、私も最初は半信半疑でした。思い切って、この奥の狭い階段を上がってみましょう。そこには、こんな別世界が待っています。
お店の名前は「カスバ」。古の映画ファンなら、ジャン・ギャバンが主演したあの名画『望郷』のことを思い出すことでしょう。その舞台となったのがモロッコにある迷宮都市・カスバでした。そう、ここはアラブをイメージしたカフェ&レストランなのです。
メニューはアラブ料理と、普通の西洋料理。値段は全体的に高め。今日は、アイスカフェラテ(4万ドン/約220円)を頼みました。
このお店は、実はさらに上があります。カウンターの右横に入り口があり、その奥の階段を上ってテラス席に出てると、そこは聖母マリア大聖堂が真正面に見え る穴場。観光客の人にもお勧めです。ただしテラス席は暑いので、昼間は、もっぱらエアコンの効いた階下の屋内席を利用しています。
「どうしてホーチミン市でアラブ風カフェ&レストランなの?」という野暮な質問はナシ。全然、関連はないけれど、いいじゃないですか、素敵な時間が過ごせるのですから。
ところで、ここのトイレに初めて行ったとき、思わず吹き出してしまいました。トイレの壁にモナリザの絵がかかっているのですが、なんとアラブ風に黒いベールをかぶっているのです。ぜひお見逃しなく。
そろそろ出勤の時刻です。それでは皆さんも良い一日をお過ごしください。
<データ>
Casba カスバ
住所:59 Nguyen Du, Q.1, TP.HCM(市民劇場から徒歩10分)
電話:08-38245130
営業時間:08:00~01:00
無線ランあり/英語メニューあり/トイレ○