あの、マジシャンのセロがいまロサンゼルスにいます。今回訪問のメインイベントは、ハリウッドのマジシャンの殿堂「マジックキャッスル」主催の 「Magician of the Year」授賞式でした。現地時刻で4月7日、午後6時にドアオープンで始まったこの式典には、日本のテレビ局はもちろん、地元メディアを含む報道陣も詰 めかけ、客席テーブルは約400人の招待客でいっぱいでした。（写真一番上；最高の賞を受賞したセロ）
私も、知り合いから誘われ、滅多にないチャンスとばかり、三つ揃いのブラックスーツを着込んで参加して来たのです。まず、式典が行われたビバリー・ヒルトン・ホテルには、6時過ぎから次々と、世界中から集まった数々のマジシャンが押し掛け、会場である「Beverly Hills Ballroom」はまたたく間にいっぱいになり、豪華なディナーがサーブされました。
（写真上から２番目；リトル東京の商店オーナー達と一緒に、左から２番目はセロの奥様ジェーン）
デザートが出る頃になると、会場に混じっていたマジシャン達は、各賞の受賞者が発表されると次々にステージに上がってはスピーチをし、中には得意技のパフォーマンスを見せてくれる方もいました。そして、最後のクライマックス、会場がしんと静まり返ったとき「そして、本年度のMagician of the Yearは。。。日本から来ましたセロ！」と発表され、セロがステージの上に。そして英語の挨拶のあと日本語でも挨拶をしたのでした。
（写真上から３番目；インタビューに答えるセロ）
プロのマジシャンがたくさん集まる中、そしてたくさんの観客の中、「僕は６歳のときからハリウッドでマジックを始め、その後日本に行ってプロとして有名になり、古巣のロサンゼルスでこのような賞をいただき、ほんとうに嬉しいです。今日は更に嬉しいことに私を育ててくれた継母も会場にかけつけてくれています。母は今日の日のために徹夜をしてこのタキシードを作ってくれました。この受賞はこれからの第一ステップに過ぎません。」と。会場は拍手で鳴り止みませんでした。会場の隅に目をやると、テーブル席で涙を浮かべているお母さんの姿がありました。
（写真一番下；ロサンゼルス在住の育ての母）
五十川