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 【美術館/ミュージアム

新しく生まれかわったLos Angeles County Museum of Art
2008.07.06
 
 ミシシッピ−川より西では一番大きな総合美術館Los Angeles County Museum of Art (ロスアンジェルス郡立美術館/LACMA)ですが、今年の2月にレンゾ・ピアノ設計の現代美術館(BCAM)が完成し益々充実した美術館に生まれ変わりました。

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すべてを見ようと思うと、まる2日を要するほどの展示の量ですが、旅行者の皆様にお勧めなのが、LACMAで行われている特別展示を見て、余った時間でそれぞれの趣味にあった美術品を見る方法です。



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現在の特別展は9月14日まで「THE AGE OF IMAGINATION: JAPANESE ART1615-1868, FROM THE PRICE COLLECTION」が行われています。
美術ファンの方ならご記憶に新しいと思いますが、この展示は昨年日本を巡回していた「プライスコレクション展」です。実はLACMAの日本館はプライスコレクションが母体になった日本美術が主な収蔵品です。プライス氏はここ半世紀あまりに日本の国宝級の美術品を収集された世界でも有名な美術コレクターで、カリフォルニア在住の大金持ちです。

日本の主要都市をまわった「プライスコレクション展」の最後の展覧会が今、LACMAで行なわれているのです。

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東京では入場待ちをしなければ、入場できなかった展覧会がここではじっくりマイペースで鑑賞できます。私が行った時はなんとプライス氏ご本人が展覧会を見にいらしていました。プライスさんはお客さんに気さくにお声をかけられて、感想等を毎日聞きにきているのだそうです。日本の美術研究者が聞いたら、うらやましくて涙がでちゃいますね!

また会場のつくりも「日本画」のために凝りにこったプライス氏の嗜好が施されています。じっくりとベンチに腰掛けて作品を見ていると徐々に照明が弱くなっていきます。私たちは最初に見た印象と驚くほど違った作品をここで鑑賞できます。日本人でも気がつかないような細やかな明度の違いにプライスさんはこだわって、作品展示を行っていたのです。美術品を愛する心に胸が打たれました。

展示会場は作品数が多いので2つの会場(JAPANESE PAVILION と HAMMER BUILDING)で行なわれています。
詳細情報は http://www.lacma.org/art/ExhibPrice.aspx
からご覧頂けます。

また、2月にオープンしたBROAD CONTEMPORARY ART MUSEUMは
アメリカコンテンポラリーアートファン必見の現代美術だけを集めた建物です。とかく現代美術に弱いと言われていたロスアンジェルスですが、MOCA(ロサンジェルス現代美術館)・ハマー美術館をめぐれば新しい発見があることでしょう。
(LACMA リサーチャー/伊能敬子)