パリと言えば、オープンテラスのカフェ。
通りを歩けば、いたるところに、カフェ、カフェ、カフェ…。
それも最初のうちは、なんだか、楽しい気分ですが
そのうち、通り沿いのカフェを、
「車の行き来が気になる」、とか、「人がいっぱい通る」とか、
「ひとりだと、入りにくい」とか、
ちょっと、贅沢な意見も言い出すのが、人間の悲しい性。
そんな中、こっそりと教えます…。
美しい景観を眺めながら、気軽に、お茶ができ、
しかも、女性がひとりで行っても、素敵な気分になるスポット。
アラブ世界研究所の最上階レストラン、「Le zyriab by Noura」は
高級レストランですが、カフェのみの利用も可能。
5区にある、アラブ世界研究所は、
アラブとの文化交流を目的として建てられた建物です。
設計は、ケ・ブランリー美術館と同じく、またしても、ジャン・ヌーベル氏。
建物が、幾何学模様の四角いガラスのパネルで、作られています。
ご覧のとおり、よく見ると、
ひとつひとつが、とても不思議。ユニークな模様を重ねて
壁を作り上げている設計が、特徴。
最上階と言っても、高さは、9F。
では、エレベーターで上がりましょう。
この高さが、なかなかちょうど良い、“高さ”だと知るのは、
実際に、行って、体感した人だけが、きっと知るはず・・・。
9Fに到着。
たとえば、東京の、至る所にある、高層ビルの屋上や
また、パリなら、エッフェル塔の上、ノートルダム大聖堂の上など、
景観は、確かに、高いところから見るとダイナミックではありますが、
「景観を楽しむ」…というポイントで考えると、
高層過ぎない、“ある程度の高さ”のほうが
本当の居心地の良さは、感じられるのかもしれません。
レストランは、ランチやディナーがメインですが、
カフェの利用だと、たったカフェ一杯で、この雰囲気を味わえるのは、
・・・オトクです。
14時以降に行くと、カフェ利用の方も、ちらほら。
テラスを希望し、案内され、座席に座ると、
目の前に、ノートルダム大聖堂が、ちょうど良い高さで、
目に飛び込んできます。
リゾート風のソファが、リラックスを誘います。
注文は、普通に、「カフェを一杯…シルヴプレ」。
一緒にサービスされる、ゴマとピスタチオのクッキー。
甘すぎず、サクサクとして、日本人の口にも、よく合います。
コーヒー1杯、6€。
それだけでも、なんだか、贅沢な気分。
ゆったりとした、開放的な空間。
日本なら、真っ先に、目に飛び込んでくるのは、
大きなビル、邪魔をする建物、余計な看板、過度の宣伝文句…。
ちょっぴり、気分を半減させ、
それが無ければいいのに…と思うことも、しばしば。
なにしろ、パリは、余計なモノが、いっさい無いのですから。
目の高さの、ノートルダム大聖堂と、
程良い高さから、パリが一望できるスポットは、必見です。
カフェ、と言っても、通常は、高級レストラン。
少しは、スマートに、お店を後にしたいから、
たとえ、ひとりでも、友達と一緒でも
こちら側のSympathique(感じのよさ)…を、心がけて。
景観とクッキーがついてきた分、少しチップをお支払いし、
「メルシー、ムッシュー」と、爽やかな笑顔で。
担当のムッシューも、
「メルシー、マダム」と、きっと、笑顔とスマートな接客で、見送ってくれます。
「Le zyriab by Noura」は、“おひとりさま”でも楽しめる、
ちょっと、秘密にしておきたい穴場のカフェ。
室内のレストランも、魅力的です。
レストランの前に、Toilette(トイレ)があるのですが、
幾何学模様のひとつが、
大きく壁となって、とてもユニークな空間。
ここで、済ませておきましょう!
◆Le Zyriab by Noura
1, rue des Fossés Saint-Bernard 75005 Paris
01 55 42 55 42
Métro :メトロ10番線 ジュシュー
営業時間: 火曜日-土曜日 11時-23時 日曜日 12時-15時
カード:Visa, Mastercard, American Express, Diners Club, JCB
ランチ Menu du midi : 48-56 €
ディナーMenu du soir : 72-84 €
アラカルト Menu à la carte : 11-72 €