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2010.09.19

 ショートトリップ

ショート・トリップ ~ ジヴェルニー



ジヴェルニーという、パリ郊外の小さな村を知っていますか?

クロード・モネの有名な絵画「睡蓮」の、舞台となった、
実際にモネの庭がある、小さな町です。

モネが晩年・・・(というか、まだ、売れていなかった42~3歳のときに)
移り住んだ、ジヴェルニー。

モネが、86歳に亡くなるまで、住んでいた美しい家と庭を探しに、

今日は、日帰りで・・・、ショート・トリップ。





パリは、SNCFのサン・ラザール駅から出発です。



SNCFのチケットを購入するときに、注意してほしいのは、

列車の番線を目の前に見て、(この上の写真の状態で)

そのまま、一番左側に行くと、『Ile de France (イル ド フランス)』
つまり、近距離線のチケット売り場となり、

逆方向に、一番右側に行くと、『Grande Ligne(グランド リーニュ)』
つまり、長距離線のチケット売り場となっています。

ジヴェルニーは、わずか、45分で到着する距離ですが、

右側の、『Grande Ligne(グランド リーニュ)』のチケット売り場で
チケットを買います。



真ん中にある、案内所。


残念ながら、ジヴェルニーという駅は、ありません。

パリ・サンラザール駅からは、VERNON(ヴェルノン)という駅で降ります。
そこからは、その列車の到着時間に合わせた、シャトルバスが

ヴェルノン→ジヴェルニーまで、運行しています。

パリから、ヴェルノンまでの列車は、行きが、1日4本、帰りが、1日5本出ています。
(2010年 4/1-11/1)

運賃は、往復で、ファーストクラス 38,40ユーロ。普通席 25,60ユーロ。

それに、ジヴェルニーまでの、シャトルバスが、1人往復4ユーロです。

では、カフェとクロワッサンを買って、
パリ・サンラザール駅を、10時20分に、出発。








11時04分に、ヴェルノン駅に到着しました。
こじんまりとした、静かな駅です。




到着した駅の前には、既に、シャトルバスが、待っていてくれました。

このシャトルバスは、
ヴェルノン駅に到着する時間に、
すべて合わせて、接続していますので、ご安心を。

この駅で降りたジヴェルニー行きの観光客は、
みんな同じバスに乗ります。

バス乗車の際に、往復分の4ユーロを、運転手さんに渡して・・・

シャトルバスは、11時15分発。



ヴェルノン駅から、ジヴェルニーまでは、約20分~30分。

11時45分に、ジヴェルニーに到着しました。 





可愛いらしい村、という印象。




道なりに歩いていくと、「モネの家と庭」の入り口に到着。

入場料は、6ユーロ。

ミュゼ(印象派美術館)にも、行くなら、
二つ合わせて、購入できます。12ユーロ。

チケット売り場の人に、どこの国の人か、質問されます・・・。




さあ、モネの家は、こっち。




なんという、可愛らしさ、でしょう・・・

このモネの庭と家が、4月から10月いっぱいしか、開放されていないのですが、

その理由は、冬季の間(つまり、11月~3月)は、
この彩り鮮やかな風情を、きっと楽しめないから。

こんな小さな村ですが、
色んな国から観光客が来ているので、あちこちで、色んな言葉が飛び交っています。




家の中は、写真撮影が禁止だったので、
残念ながら、撮ることができませんでしたが、

とても、80年前や100年前と思えないほど、美しい保存された、お部屋。

まるで、現在でもよく見かける、どこかのシャンブルドット(B&B)のよう。

特に、キッチンは、とても明るく、大きく、黄色がベースで、
思わず、料理を作りたい気分になります。

また、どのお部屋にも、飾られていたのは、数え切れないほどの「浮世絵」。

日本びいきのモネが、こんなにも、日本好きだったの・・・?と、
逆に、日本人の私達が感心してしまいました。

日本人でも、日本で、あまりお目にかかれない、
北斎や歌麿など、数々の「浮世絵」作品と
こんな遠く離れた場所で、出逢えるのは、少し不思議な感覚。

また、あらゆる多国籍の観光客が、モネのお部屋を見ると共に、
その数々の「浮世絵」に興味を示していて、

おそらく、私達、日本人とは、また、違う感慨で

このモネの家を、訪れているような気配も、感じます。


鮮やかな花々の、美しい庭には、ゆったりと過ごすマダムの姿。




続いて、モネの「睡蓮」の池に、向かいます。

池に向かう道に、こんな小さな川が・・・。

せせらぎに、何故か、心が和みます。

庭園内に、こんな川まで作ってしまって・・・
もしかすると、モネは、「水」ということにも、深い思い入れがあったのでしょうか。



川の水際。どこをとっても、美しい。





そして、


目の前に、パーッと、現れたのは、モネの大作、「睡蓮」の池。

(某CMでも、使われました。)

モネが、空間という、キャンバスに描いた「池」というアートです。

時期によって、藤棚が「紫色」に、美しく、彩ります。

フランスなのですが、どことなく、感じるのは、日本の風情・・・。







モネが、40歳を過ぎてから、まだ、成功も手にしていないときに、
どうして、この小さくて、何も無い、ジヴェルニーの村に移り住んだのか、

最初は、少々、疑問でした。

でも、きっと、彼は、自由に「絵」を描きたかった・・・

同時に、絵画だけでなく、

自分が、発想のまま作り上げる、「家」や「庭」という、芸術もまた、
この空間で、自由に、創りたかったのでしょう。


当時、何も無かった小さな村、ジヴェルニーは、

モネにとっては、
「人生」という作品を、楽しみながら、一から作り上げる場所として、

ただ、ただ、真っ白なキャンバスのような場所だったのかもしれません。



モネの家から、クロードモネ通りを戻っていきましょう。

印象派の絵画鑑賞とランチは、「ジヴェルニー印象派美術館」で。




「印象派美術館(musée des impressionnismes )は、
2009年に、オープンしたばかりの美術館。

中に入ると、館内の内装もすっきりとした、とにかく広々とした、空間。

新印象主義の「マクシミリアン・ルース展」が開催中でした。
(10/31まで。)





美術館に併設のカフェ&レストラン 「Terra Cafe (テラカフェ)」で、
遅めのランチを、いただきましょう。





テラス席の向こうは、ラベンダーの小さな畑。




この日、天候は、雨が降ったり、止んだりですが・・・

雨上がり。やはり、テラスは気持ちがいい。



ジヴェルニーは、小さな村。
食事をするところは、決して豊富とは言えないので、

ランチやティータイムは、
この「Terra cafe (テラカフェ)」のテラスで過ごしてみることを、オススメします。




美術館カフェの庭にも、色とりどりの花々。




16時25分のシャトルバスで、ジヴェルニーを後にし、ヴェルノン駅に向かいます。




16時45分、ヴェルノン駅に、戻ってきました。




16時53分発の列車に乗って、パリ・サンラザール駅へ。




乗車時、切符は、必ず、ここで、日付印を(穴をあけるパンチを)
忘れないように・・・。




あっという間の、パリ郊外の旅。
初めて行く人でも、比較的、簡単に行くことができそうです。



パリ・サンラザール駅には、17時40分に戻ってきました。

この時間帯、移民労働者が、たくさん行き来していて、
サン・ラザール駅は、少し、ざわざわした雰囲気。

持ち物には、気をつけて。


ジヴェルニーは、絵画ファンにとっては、
ぜひ行ってみたい町のひとつだと思いますが、

モネに興味がなくても、絵画に興味がなくても、
きっと、誰もが一度は、訪れてみたい場所。

それは、「光」と「花」と、そして、「水」を感じるために。


人は、何もない場所から、

自分で、楽しく「生きる」場所を探し、自分で創っていける、ということを、

ひょっとすると、モネの『庭』や『池』が・・・

彼の『人生』が、教えてくれるかもしれません。


◆ジヴェルニーの行き方

SNCFパリ・サンラザール駅からヴェルノン駅まで45分、
ヴェルノンからジヴェルニーまで、バスで、20~30分。

◆モネの「家」と「庭」(睡蓮の「池」)

84, rue Claude Monet 27620 Giverny, France
33 (0) 2 32 51 28 21
9:30-18:00
定休日:11/2-3/31
€6
http://www.fondation-monet.fr/jp/


◆ジヴェルニー印象派美術館(musée des impressionnismes)

99, rue Claude Monet 27620 Giverny, France
33 (0) 2 32 51 94 65
10:00-18:00
定休日:月曜、11/1-4/30
€6
http://www.museedesimpressionnismesgiverny.com/spip.php?rubrique27


◆Terra Cafe (テラカフェ)

99, rue Claude Monet 27620 Giverny, France
33 (0) 2 32 51 94 61
10:00-18:00
定休日:月曜、11/1-4/30