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2010.11.30

 ショートトリップ

「サンジェルマン・アン・レー(Saint-Germain‐en-Laye )」




それは、不思議な縁がきっかけでした。

フランス文学を少しの間、勉強していたときに、
同じクラスメイトだった、50代のマダムに、


ある日、買い物途中に、偶然、ばったり、再会。

久しぶりに近況を報告し合い、盛り上がった後、

相変わらず、上品で、たおやかな口調なマダムが、
私に教えてくれた、ある週末の過ごし方。


「一度、サンジェルマン・アン・レーに行ってみて~。
パリの街が、一望できるのよ。」



サンジェルマン・アン・レーは、

パリ市内から、RERで20分ほどの、のんびりとした、とても可愛らしい街。

RERのA①線の”最終駅”なので、
ひとたび、RERに乗ってしまえば、乗り換える必要もなく、

どこで降りればいいの~?なんて、心配も、まったく無し。

ふと、パリ市内を脱出したい気分になれば、近場で、最も行きやすい、
週末のショートトリップには、絶好の場所です。


また、サンジェルマン・アン・レーは、
イル・ド・フランス圏(パリ郊外)で、随一の高級住宅街と言われているだけあって


街並みが、とても美しい。

いえ、

個人的には、可愛い…といったほうが、どこか、しっくりとくるような街並み。


治安も、すこぶる良し。






駅を降り、階段を上がると、早速、目に飛び込んでくるのは、

12世紀(1124年)に、ルイ6世によって、築かれた要塞の城。
「サンジェルマン城」。

以後、ルイ14世まで、国王の居城のひとつだったそう。

特に、ルイ14世は、この城で洗礼を受け、育ったため、
サンジェルマン城には、かなりの愛着を持っていたそうです。

よって、サンジェルマン・アン・レーは、
ルイ14世の誕生の地、ゆかりの地となっています。

お城は、後に、ナポレオン3世によって、改築され、現在の「姿」となりました。






このお城の、後ろ側へと歩いていけば、

「La Terrasse(テラス)」と呼ばれる、幅30m、全長2400mの大テラスの庭園が
広がっています。

ルイ14世が、ル・ノートルに、彼の作品として、造らせたと言われている庭園。

※ ル・ノートル ・・・  ベルサイユ宮殿の庭園の設計者。


実は、広大過ぎて、歩くのも、大変。
正直、写真に収めるのも、大変。




歩いて、歩いて、
この公園を、奥へ奥へ奥へ・・・と進めば、



パリが一望できる場所へ。




この階段を降りれば、下に、セーヌが流れていて、

その向こう側が、パリの街です。

実際には、もっと、前に出てみると、

遠くにエッフェル塔が見えたり、
違った角度で、パリを一望することができます。


この景色を、独り占めしながら、

お茶やランチを頂けると、楽しみにしていた場所があります。





ルイ14世が生まれた、「パヴィヨン・アンリ14世(Pavillon Henri IV)」。

現在は、「パヴィヨン・アンリ14世・ホテル(Pavillon Henri IV Hotel)」という、
4つ星ランクのデラックスホテルとなっており、宿泊できます。







こちらのホテル内のレストランで、
パリを一望しながら、ランチを・・・などと
勝手にアタマに描いていた、

のも、つかの間。

その日の館内は、人の姿が見えず・・・、何故か、ひっそりと。

メニューは、表に出ていたようなので、
おそらく、休暇では無いはずですが、
椅子がテーブルの上に、上げられていた箇所も。


そう。タイミングや状況で、事情は刻々と変わるもの。

そして、それが、また、「旅」の残念さ。面白さ。


そのまま、ホテルを後にし、

再び、街に出てみましょう。

直感だけを頼りに、美味しいお店に出会えるよう。



ショッピングストリートも、なんだか、パリ市内とは、また違う表情を見せてくれます。

ふと、見ると、真ん中の緑色のお店が、賑わっています。
近寄って、見てみましょう。

お店の名前は、「LA CREPIERE」。
ガレット&クレープの専門店です。






偶然、見つけ、訪れたクレープリーですが、

ここの焼き立てガレット。ボリュームもあって、ホントに美味しい。
行ってみると、人気の理由がわかります。

サンジェルマン・アン・レーにお越しの際には

ぜひ、おすすめ。

◆ガレットの COMPLETE (コンプレット)
(卵やハム、チーズ、ホウレンソウなど、すべて入ったガレット)    €13.8
◆シードル 1ピッチャー             €6.7



サンジェルマン・アン・レーは、郊外で、のんびりと散歩する街として、
また、史跡も多いので、歴史を感じる街として、

パリの街とは、また違った雰囲気が味わえます。


気分は、そう。”ちょっとした、私だけの穴場”。

思い立ったら、午後から、ふらり。


この街で、日本人は、まったく見かけませんでしたが、
観光案内所もあり、日本語の資料も用意されています。
(スタッフの男性も、とても親切です。)

観光案内所は、
このショッピングストリートの曲がりくねった一角にあるのですが、
少々、見つけにくいので、要注意。

ただ、この観光案内所。
確かに、どこにでもありそうな、普通の案内所ですが、

言われれば、なんとなく、趣がある感じがします。

実は、驚くことに、なんと、作曲家ドビュッシーの生家でした。



観光名所に、こだわらなくて、いい。
まるごと、ツアーやガイドブックに決めてもらうわけでなく、

お約束も、お決まりのコースも無くていい。

有名だから、とか、みんなが行くから、とか、
そんな価値観では、計らない。計れない。

そもそも、そんな価値観、計る必要など、どこにも無く。


時には、心を空っぽにしてみる。
「さりげなく」・・・。そんな言葉に、ただ、惹かれながら。

気まぐれだと言われてもいいじゃないですか。

気の向くまま、思いのまま、吹く風に乗り、

さらりと、今日の楽しみを見つけていけば
きっと、また違う何かに出会えるのです。






サンジェルマン・アン・レー

RER A線 ①線の終点。
市内だと、Charles de Gaulle Etoille (シャルル・ド・ゴール・エトワール)
または、Auber (オベール)から、乗車。
パリ市内から、約20分。


◆パヴィヨン・アンリ14世・ホテル(Pavillon Henri IV Hotel)

19-21,rue Thiers 78100 Saint Germain en Laye
Tel  01 39 10 15 15
Fax  01 39 73 93 73
www.pavillonhenri4.fr

◆ガレット&クレープ専門店「LA CREPIERE」

8,rue de la salle 78100 Saint Germain en Laye
Tel  01 34 51 09 91


◆観光案内所 <OFFICE DE TOURISME>
 (ドビュッシーの生家)

38,rue au pain
Tel  01 34 51 05 12