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2010.11.26

 ライフ

「凱旋門」の二つの顔




実は、ここにも、ありました。自然の中の《芸術》。


夕刻の「凱旋門」。






夕方のルーブル美術館と同様、
こちらも、また、ひとつの”夕暮れ”という名のアート。

日がまもなく沈む、ほんのわずかな瞬間と、凱旋門とのコントラストです。


光に包み込まれるように、凱旋門がそそり立ち、

注目は、その前で、見物している人々。

視線の先は、誰もが皆、同じところへ、

それは、まるで、空に吸い寄せられるかのように。



偶然、ここに訪れたら、
偶然にも、この光景にハッと魅せられた…

きっと、そんな瞬間だった気がします。

空と、”凱旋門”、そして、そこに集まった人々の感情、

そのすべてがあって、生まれた、あるひとつの「凱旋門」の表情。




そして。もう一つ。

真夜中の「凱旋門」。








オープンカーが、たった1台、スーッと横切る瞬間・・・

こちらは、まるで、映画のワンシーンのよう。

真っ黒と言っていいほどの、暗闇の中に、
ライトアップされた、「凱旋門」が、まるで浮かび上がっているかのごとく、

車が一台だけの、この光景は、
どこか、美しくもあり、ミステリアスな気がします。



ちなみに、この場所は、

シャンゼリゼ大通りの端、シャルル・ド・ゴール広場。
メトロの駅 「Charles-de-Gaulle Etoile (シャルル・ド・ゴール エトワール)」の駅、
1番出口の階段を上がったところです。

2枚の写真は、同じ場所から、同じ角度、
そして、同じモノ。
世界にたった一つのエトワールの”凱旋門”の姿。



そう。同じ場所から、同じ角度で、同じモノでも、

時間や周りの状況で、”表情”は変わり、こちら側に受け取る印象は、


実は、こんなにも、違う…。




きっと、誰かに対しても、また、状況や事柄に関しても、

自分がその時、直面した、”あるひとつだけの印象や判断”が、

「そのモノのすべてである」とは、
言い切れるものではなく。


もしも、一度、感じた印象を、

「あれはこうだ」、だと、言い切ってしまうなら、
まるで、こちら側の”枠”や”器”を

自分で、小さくしているようなもの。




どんなに、親しい人でも、
どんなに、よく知っている場所でも、

その印象とは、ひとつでは無く、


まだまだ、未知の世界がある、としたら、

自分が見ている視点だけを捉えて、
「きっと、あの人はこういう人」「これは、こういうもの」…

なんて、断定しまうのは、

なんだか、惜しいと思いませんか。



あらゆる視点から、あらゆる時間で、
そして、その周りの状況も含め、

まだ、他に違う部分があるかもしれない、
まだ、知らない表情があるかもしれない、

そんなふうに、考えるだけで、

面白さは、一気に、数倍になってしまう可能性を
もう少し、信じて。



「昼」と「夜」。「夏」と「冬」。「和」と「洋」。「オン」と「オフ」。
そして、「光」と「影」。

物事は、付随するものによって、
見えてくる印象が異なり、

私たち人間だって、誰もが2面体・・・いえ、他面体であり、
また、付随するものによって、やはり、印象が違ってみえるもの。

そう思えば、旅も生活も、楽しさは、2倍や3倍に。

困難も、意外と楽しめてしまうかもしれません。




ちなみに、このエトワールの「凱旋門」は、

その建築物としての美しさを堪能できる場所であり、

ナポレオンの勝利の証でもあり、
また、戦死したフランス軍の人々への鎮魂の意をこめた記念碑でもあり…



ムッシュー・ナポレオン、

「凱旋門」の宣伝は、これくらいで、よろしいでしょうか???



◆凱旋門 <Arc de Triomphe>

Place Charles de Gaulle Etoile
75008 Paris
メトロ  ①号線 ②号線 ⑥号線 Charles de Gaulle Etoile 駅下車
RER A線

屋上に上るには、

1人 9€
階段利用です。