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2011.08.09

 女性ひとりでも楽しめるフレンチ・ヴァカンス

TGVで行く 女性ひとりでも楽しめるフレンチ・ヴァカンス ~Parisから Hyeres (イエール) 移動編




7月某日。時刻は、まもなく、10時ちょうど。
真夏だというのに、気温15℃ほどの、肌寒いパリの朝。

皮ジャンやブーツが手放せないパリの装いをすり抜け、
足早と向かったのは、

パリ・リヨン駅。

手に握りしめている切符は、
レイル・ヨーロッパ・ジャパンにて購入した、

『TGV6109 10:15 パリ・リヨン発 14:35 Hyere (イエール)着』。





まずは、さかのぼること、1時間前の話から。


そこは、アパルトマンのある、パリ8区の最寄駅近くのタクシー乗り場。
通常なら、9時に家を出て、その場所まで、ゆっくりと歩き、
乗り場では、いつもなら、不自由なく、簡単にタクシーが何台も来るはず・・・

また、本当なら、30分もしない間に、パリ・リヨン駅に到着、という計算だった。


しかし、この日に限って、そのタクシー乗り場に、タクシーが一台も来ない。

あれ?嫌な予感。
おまけに、前には、すでに、3人ほど並んでいる。
今度は、自分が並ぶと、即座に、後ろには、数人の列。


予感はしていたのかもしれない。

念のためを考慮して、実は、この日は、家を出る時刻の、
さらに15分ほど前、つまり、8:45ごろに家を出ていた。

これが、一応は、大正解。
しかしながら、待てど待てど、タクシーは来ない。
一週間分の大きなスーツケースを持っているため、
今さら、メトロで、動くわけも行かず、


どんなに待っても、ここを離れるわけにはいかない。


不安と願いを繰り返す中、なんとか、1台・・・また、1台と、タクシーが到着。

そして、いよいよ、次・・・・・。



待ってました。待ちました。
ようやく、タクシーが登場。

合計20分ほど待って、ようやくタクシーをGet。
予定より、長く待ったものの、とにかく、これで、駅には行けることには成功。

ところが。今度は、道路が、大渋滞。

運転手さんによると、なんと、この日から、「パリ・プラージュ」が始まるということで、
川沿いは、どこも、混雑してる、との話。

またしても、冷や汗を拭うはめに。
なんとか、10時前には、到着したいと懇願。

「なんとか、道を見ながら、進むよ」と、親切なタクシーのおじさんの配慮。
願いが通じたのか、途中からは、スピードアップ。

度重なる不安感と共に、
ようやく、リヨン駅に到着できたのが、10時10分ほど前だった。
「おじさん、ありがとう。」 (おつりは要らないよ!)

結果的には、出発時刻の約25分ほど前、という、
ベストな状況で、駅にたどり着いたが
思いのほか、時間はかかってしまった。


そう。お伝えしたかったのは、

フランスでは、決して、時間は読めない、ということ。

結局、余裕で30分で行けるという計算は、見事はずれ、
トータル1時間は、かかってしまった。

絶対に、乗り遅れてはいけない朝は、
ちょっと、余分すぎるくらいの時間の余裕を持って、
時間が余れば、カフェでお茶でもするぞ~というくらいの気もちで、

「行動する・・・」。


旅の鉄則は、時間厳守。





話は、元へ・・・

午前10時前の、パリ・リヨン駅。




長距離列車は、発着する「駅」、というのは、空港と同様、
なんとも言えない、臨場感に、心が躍る。

しかし、ワクワクと臨場感だけに浸っているわけにいかない。

イエール行きの直通列車は、1日に、1本~2本。
何度も言うが、乗り遅れるわけにいかないから、

駅に着いたら、とにかく、何番線なのか・・・
それだけは、しっかりと確かめて。





現在、イエール行きは、黄色のマークがあるのみ。

番線の数字が出ていないと、少し不安。いったい、何番線??

掲示板をチェックしつつ、
プラットホームから、後ろを振り向く。


そこには、「レオン」という映画の撮影も行われた、
フレンチレストラン「Le Train Blue (ル・トラン・ブルー)」。

リヨン駅構内には、実は、こんなお洒落なブラッスリーがある。



中は、シャンデリアが輝く、とても美しい内装。
時間に余裕があれば、ランチでも食べて、
そのまま、優雅な気分で出発するのもいいかも。


ところで。
決まり事をお伝えしないといけない・・・。
フランスのSNCF(国鉄)に乗る際には、忘れてはいけないこと。


乗車前に、その列車の前の機会で、必ず、スタンプを ”自分で”押すこと。
(忘れると、罰金が科せられます。)



この、右の小さな機械に入れ、”カシャ”という音がすれば、OK。



といっても、まだ、少しだけ時間があるから、刻印は、また、あとで・・・。



ふと、目に飛び込んだ、
なにげない、駅のポスターの、
それぞれのフランスらしいセンスに”関心”と”感心”を持ちつつ、




同時に、「食」への意欲だって、忘れるはずもない。



イエールまでは、4時間20分の旅のため、
TGVの中で食べる、今日のブランチは、ここで買ってみよう。

コーヒーやカフェオレ、
それに、クロワッサンやパンオショコラ、サンドウィッチなど、
好きなモノを選んで・・・。




構内には、そのほか、様々なカフェも。



実は、ここで、ふと、気づいた。

10:15のイエール行き、なぜ、黄色のマークだったのだろう???


目の前の、案内の看板を見る。

『黄色のマーク(5番ー23番)のプラットホームの列車は、こちら』。





たった今、大変なことに気づいた。


そう。この看板で、気づいた。

つまり、イエール行き、このプラットホームでは、なかったのである。
なぜなら、思い出してみて・・・

イエール行きは、確か、”黄色の表示”となっていたはず。


悠長に、クロワッサンや、カフェオレで、ワクワクしている場合ではなかったのだ。
しかしながら、同時に、大変なことに、”今、気づいたこと”は、
これでも、なかなか、偉かったほうである。


実は、乗る列車、つまり、黄色の印は、
このプラットホームでなく、別の場所からの、出発だった。



すぐさま、大きなスーツケースとランチと共に、走って、移動。

急がないと。



こっち、こっち。





え、こんなところなの???本当に??




ようやく、たどり着き、見上げたのは、こんな新しいプラットホーム。
建設中?リニューアル中?

こちらは、なんだか、不思議なホーム。
どちらにしても、さっきの本駅と、まるで趣きが違う。


しかし。

今度こそ、イエール行きの列車に出逢えると確信。






ありました。今度こそ、確信・・・、13番線。


TGV6109は、マルセイユ、トウーロン、と経由して、そして、イエールに到着。





乗車する番線の前で、
並んで、ひとりずつ、順に、刻印を押して、列車のほうへ。






いよいよ、乗車。







今回の座席は、2階席。

重い荷物があると、実は階段を上るのが、少し大変ではあるけれど、

景色を求めるには、やはり、2階席へ。




階段を上がった右手にあるのが、トイレと、荷物の置き場所。
あとは、座席車両の中にも、数か所、荷物を置く場所があります。


スーツケースは置いて、席へ移動しても、さほど、心配しなくても大丈夫。



1等の車内。



一言で、感想を言うと


本当に、快適。




音が静か、まったく揺れが無い。
それに、何よりも、不思議と、安心感が感じられる。
眠ってしまっても、何も問題は無さそう。

室内の温度もちょうど良く、座席の座り心地も、「快適」、そのもの。


たった、ひとつだけ、気になるとしたら。

向い合せの座席になっていることが多いので、
進行方向と逆向きに座ることになるかもしれない。

中には、ほとんどが、逆方向に座ることになる車両もあり、
慣れないと、最初は、若干、違和感を感じるかもしれない。
(つまり、新幹線のように、反対向きだからと言って、
座席を回転させることは出来ない。)

しかし、フランス人は、それが普通であり、気にならないようで、
車両によっては、座席のほとんどが、反対向きになっていても

その絵図は、
ただ、静かに、全員が後ろ向きの状態で、走っている、という感じなのである。


反対向きに流れる景色も、時には、珍しい経験として、
意外にも楽しい感覚である。



TGVの、いかにもサロンといった感じの、色や雰囲気も、居心地が良い。

それって、床も絨毯だから??





いざ、南へ。



南までの風景は、このような、農村風景が、ほとんど。

でも、見慣れないフランスの農村風景は

自分の何かが少しずつ解きほぐされていく・・・

そんな感覚にしてくれる・・・。






また、
南仏へは、飛行機の利用も可能ではあるけれど、

なんと言っても、TGVで行く旅の良さは、
飛行機と違って、

少しずつ、空や街の色が変わっていくのが、目で見て、わかること。

ずっとグレーの空だったパリから、どんどんと、少しずつ青くなっていく空。

窓いっぱいの、開放的な緑の田園や山々・・・。

そして、時に、小さな街の色や表情が、
自分が動かずとも、車窓から垣間見れる。

南に近づくほど、海も見え始める。


自分自身も、また、”いきなり・・・”、ではなく、
”ゆっくりと、少しずつ”、南へと走り、

少しずつ、揺るいでいく自分を、体感できるのである。


それは、おそらく、旅の醍醐味のひとつであり、

むしろ、ひとり旅には、居心地の良い感覚である。





「だけど、4時間は退屈でしょう??」


いえいえ、どうか、御心配なく。
TGVの4時間は、思いのほか、あっと言う間。

その感覚を、一度は体感してほしい。






さて。最初の経由地は、マルセイユ。

もう、ここでは、カラッと爽やかな空気を感じられる。








その30分後は、トウーロンへ。




トウーロンで、多くの人が降りて、車両は意外にも、空き・・・

なんと、貸し切り状態。




そして、トウーロンから、15分ほどで、

いよいよ、目的のイエールに到着。



この後、マダム達は、薄いコートや革ジャンを脱いで、
堂々と、肩紐のリゾート着を披露。

(他の車両に、こんなにも、人が乗っていたの??)




気温15℃のパリから、
たった4時間ほどで、

25~26℃くらいの爽やかさ。

雨は、年間を通して、ほとんど降らないという
いつも、青空の街、イエール。




夏、真っ盛りです。
ちなみに、日本人は、ひとりもいません・・・・。





■ TGV は、予約が必要です。
日本で、あらかじめ、予約購入しておくことをオススメします。
日本語で購入可能なので、大変便利です。

◆TGVの予約、お問い合わせは、

RAIL EUROPE JAPAN (レイル・ヨーロッパ・ジャパン)

http://www.raileurope-japan.com/

*レイル・ヨーロッパ公式サイトより、日本語で簡単に手続き・購入ができます。

*購入チケットは、自宅へ配送してもらえるので、受け取る面倒がありません。

*期間限定商品や、キャンペーン商品も多数あり、
たとえば、1等席でも、オトクに購入できることも。

(注:パリ~イエール間は、1等席でも、食事はついていません。)


期間によって、価格や、直通列車の有無、本数が変わるため
公式サイトで、希望の内容を入力し、確認してみることを、オススメします。