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2011.06.23

 旅行記(中国)

龍井茶の村を行く(2) 玉泉

2.玉泉
それから2日間は行事があり、ようやくその日がやってきた。『朝9時に茶葉博物館集合』というメッセージがお茶畑への期待を高めた。朝も予定よりだいぶ早く目覚めた。地図で見ると宿泊先から博物館までは少し距離があるが、歩けなくもない。そして途中には玉泉という明泉の名前も見える。玉泉は虎跑泉、龍井と並ぶ杭州3大明泉の一つ。当然のように歩き出す。




昨日まで朝は少し肌寒かったが、この日は違った。実に爽やかなそよ風が西湖の湖面から吹いてきていた。柳も緩やかになびき、江南の春が感じられる。足取りも自然と軽くなる。少し道を登ると素晴らしい竹の林がある。植物園にたどり着くと、どうやらその中に玉泉がある。中に入ると池があり、その奥に山外山と言う名前の趣のあるレストランが見える。さらに奥に楼外楼という杭州の有名レストランに支店までがあった。そこを覗いていると老婆が手を天に向け、『上の眺めはいいぞ。歩いていけ。』と笑顔で教えてくれる。


玉泉はどこにあるか分からなかったが老婆の笑顔で山道を登り始めた。しかしこの道、結構きつかった。そしてどこまで登ればよいのか分からず、時間が気になり始める。老人が毎朝の日課だと言わんばかりに大音響のラジオを腰につけ、追い越して行った。残念ながら、頂上を諦め、蕭々と道を下る。下で老婆が呆れ顔で見送ってくれた。


木蓮の花が咲く場所に玉泉と言う名はあったが、何だか名前のみで、池のほとりにお茶屋があり、老人たちが昔ながらの姿で、お茶を飲み、語っていた。その池の水もそれほど綺麗ではなく、ちょっとがっかり。その隣の屋根のある部分では、集団で太極拳に励むグループがあり、よく見ると全員が老婆だった。毎朝同じ時間にここまで歩いてきて、同じようにお茶を飲み、太極拳に励む。健康法とは何か。ちょっと考えた。


それから博物館に向かい歩いた。地図で見るより実は遥かに遠かった。途中に村があり、そこでマントウを買い、朝ごはんとした。この村も観光客目当てに茶屋などやっている所が多い。茶畑の保護区もあり、いちめんに茶樹が見えるのは嬉しい。