お知らせ

>>お知らせ一覧

Myカテゴリ
コラム (88)
ブログ(タイ) (74)
ブログ(香港) (43)
プロフィール (1)
寺子屋チャイナ(ビジネス) (9)
寺子屋チャイナ(学生) (6)
旅行記(アジア) (293)
旅行記(インド) (138)
旅行記(スリランカ) (39)
旅行記(トルコ) (41)
旅行記(ベトナム) (61)
旅行記(中国) (189)
旅行記(台湾) (43)
旅行記(日本) (48)
茶話会 (9)
読書感想文 (2)
講演会 (21)

2011.06.25

 旅行記(中国)

龍井茶の村へ行く(3) 龍井村へ

3.龍井村へ
Yさんが運転する車でいざ龍井村へ。中国で車を運転することは結構危険。それでもお子さんが3人いるYさんは必要に迫られて、運転を覚えたと言う。確かに安全運転。


20分ほどで、龍井村に到着。車で狭い道を進んでいくと、そこは何だろうか、昔修学旅行で行ったどこから観光地を思わせる、まるでお寺の参道の両脇に土産物屋が並んでいるような光景。聞いてはいたが、うーん。


Yさんはそんなことにお構いなく車を進める。どこで停まるつもりだろうか。皆目見当がつかない。そして道がどん詰まりになった所で車は停まり、到着の声が掛かる。「老龍井」と書かれた門を潜る。入場料を払う。Yさんは駐車スペースの関係で係員と口論になっていて、もう少し戻った所に駐車したところ、今度はそこの前の店の人間から文句を言われている。普通なら堪らない所だが、Yさんは全く動じず言い返している。これは凄い。


何とか収まり、中へ。歩いていくと「龍井発祥の地」、「18本の茶樹」などの表記があり、ここが龍井茶の原点であることが分かる。実際に原木が囲いの中にある。その横を茶摘みに行くと思われるおばさん達が黙々と歩いて行く。いよいよそれらしくなってきた。


その奥には本当に斜面に茶畑が存在しており、茶摘みが行われていた。聞いてみると安徽省から来た出稼ぎのおばさん達だった。摘んだばかりの若芽を籠の中に入れて、斜面を下りてきた。よく見ると上の方で今も茶を摘んでいる人々が見える。うーん、これは素晴らしい光景だ。おばさん達が口を揃えて「今年は寒かったから、芽が出るのが遅い」と言う。

しかしその横をちょっと歩いていくと、下の方に温室のような建物が見えた。よくよく見ると何とレストランの一室。これには興ざめである。確かにこのロケーションであれば、高い料金が取れるのかもしれない。もしやすると政府幹部などを接待するためのものかもしれない。しかしこの場所には相応しくない。


それにしても今日はいい天気である。何とも言えない爽やかな風が吹き、花が咲き乱れる。これは私の日頃の行いの良さであろうか。老龍井と書かれた井戸があったが、水は出ていなかった。池のようになっており、中には小銭が投げられていた。うーん、ここも泉としては既に枯れたか。


一つの建物に入るとそこは茶葉販売と喫茶室。今年の最高級茶の値段を聞くと1斤、4500元との答えが返ってきた。それはここで採れる茶葉の値段らしい。思わず、高い、と唸り、身を引いてしまう。売り場のお姐さんも私の貧弱な様子を見てか、特に勧める風もない。帰り道、道の脇で摘んだばかりの茶葉を天日干しする農夫がいた。いいお茶かも知れないが、そこまで値段が高いのだろうか、決して彼が悪いわけではないが、その姿が恨めしい。