お知らせ

>>お知らせ一覧

Myカテゴリ
コラム (88)
ブログ(タイ) (74)
ブログ(香港) (43)
プロフィール (1)
寺子屋チャイナ(ビジネス) (9)
寺子屋チャイナ(学生) (6)
旅行記(アジア) (293)
旅行記(インド) (138)
旅行記(スリランカ) (39)
旅行記(トルコ) (41)
旅行記(ベトナム) (61)
旅行記(中国) (189)
旅行記(台湾) (43)
旅行記(日本) (48)
茶話会 (9)
読書感想文 (2)
講演会 (21)

2011.07.29

 旅行記(インド)

インドで呼吸し、考える(1) ラダックまでの道

【インド ラダック/デリー紀行~インドで呼吸し、考える】


1.ラダックまでの長い道のり
3月のある日、思い立って表参道にあるブティックを訪ねた。知り合いのHさんが開いた店である。Hさんは本業以外にヨーガを教えるなどの副業をもっている。私のようなものがブティックに居ることはどう見ても望ましくはないが、何となく時々訪ねるのである。


その日店でお茶を飲んでいるとHさんのPCが光った。スカイプでの電話であった。相手はインドのプネー在住のA師。世の中便利になった物だ。インドと日本で顔を見ながら話が出来るなんて。Hさんが今日は珍しい人がいるよ、と言って、私を電話口、いやPC口に出した。


突然のことで何を話したらよいか分からず、「何しているんですか」という超月並みな愚問を発してしまった。当然電話しているだよ、と返って来るかと思うと、さすがA師、答えは違った。「今ドネーションの小切手を切っています」と。ドネーション、一体誰に?


「ラダックのP師、知っているでしょう」、意外な名前が出て来た。P師はチベット伝承医学を納めた尼僧、将来のインド領ラダックを背負って立つ人物と聞いていた。5年前、彼女が初来日した際、ご縁があり、東京で会っている。


「あなたも寄付したんでしょう、それならラダックに行かなければ」とA師が畳み掛ける。確かにあることで2度ほどドネーションに参加している。しかしそれとラダック行きはどう繋がるのか。頭が整理できずにいると「P師はきっと何かをあなたに見せてくれますよ、何かを。それがインド的なんです」と背中を押しだす。日本では寄付したらそれでお終い、寄付したことをわざわざ知らせることも恥ずかしいような感じだが、どうやらインドは違うようだ。


確かにP師からも「一度ラダックにいらっしゃい」とは言われていた。東京に比べて格段に空気が良いと聞いていた。そうは言っても、3500mの高地、2-3日行くわけにはいかない。最低10日は来てほしいと言われるともうお手上げ。サラリーマンの限界を超えていた。


そのサラリーマン生活を終了した今年、ちょうどA師に背中を押されて、決意した。しかしどうやって行くのか、全く分からない。A師より「夏にヨーロッパ人のツアーがあります。全て面倒見てくれるし、ヨーロッパ人がインドやチベットをどう見ているか分かって面白いですよ」との助言もあり、早速申し込む。ところが・・1か月経っても何の返事もない。おかしいなと思い、知り合いのS女に尋ねてもらうと、何と「今年はヨーロッパが不景気で、ツアー募集が中止になりました。来年また計画するのでその時に」とのメッセージを受け取る。


これはご縁がなかったな、と諦めようとしたところ、S女がSMさんに相談。SMさんはご主人がラダック人で、P師の活動も支援しており、直接問い合わせてくれた。するとP師の答えが「アクセプト」であったとのことで、あとはSMさんが色々とアレンジしてくれ、単独でラダックに行く運びとなった。