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2011.08.20

 旅行記(インド)

インドで呼吸し、考える(20) スピトク寺院

スピトク寺院
昼はカリフラワー炒め。これは美味しいが午後の外出に備え控えめに食べる。しかしその後何のお呼びもなく、時間が過ぎていく。P師は相当に忙しいようだ。3時頃P師から声が掛かり、残りの質問をする時間を得た。「敵は自らの内にある」「如何にエゴを消し去るか、人間の体をした野獣であることを捨て、平和に生きられるか」など、心に残る話がいくつも出て来た。




4時になり、昨日の2人、ツォモとスタンジン、そしてハーディも参加して、スピトク寺院へ向かう。この寺院は明日朝大きな礼拝があり、特別に私も参加できるように取り計らってくれている場所。ゆっくり写真を撮る暇はない、ということで、下見のように出掛ける。



先ずは歩いて空港道路へ。しかし昨日とは違い先ず南へ下り、殆ど2つの道路が交わるあたりでバスを待つ。ミニバスがすぐやって来たが席はなく、立っていく。それでも10分ほどで到着。バスを降りると寺院が岩陰に見える。あまり高い所ではないようで、安心して上る。


このお寺もかなり古いようで、15世紀にはできている。その際にはチベットのツォンカパからも贈り物がもたらされたと言う由緒正しい所。入り口には何故か日本語での説明もある。その建物の天井が既に壁画であり、何故か凶暴な鳩?がこれを守るように構えていた。




上ると景色は美しい。この付近には畑もあり、緑豊かな風景となる。反対側には空港の滑走路が見えると言う何となくアンバランスな感じはあるが。本堂は閉まっていた。実はここにはリンポチェが住んでおり、先程彼の乗った車とすれ違っていた。どうやら踊りが下であるらしい。




このリンポチェは前世がラダックに教育をもたらしたとして評価が高い方の転生。僅か6歳だと言う。一番新しい建物に入ると、2人の写真(前世と現世)が飾られている。祈りが行われる場所として壁画もあり、仏像も置かれている。この寺院は歴史が古いのみならず、この辺りの中心的な寺であることが分かる。




景色に見とれていると、昨年ここで外国人が転落死したと伝えられ、ちょっと緊張する。頂上には本当に古い部屋がある。ここは撮影禁止。壁画もかなり傷んでいた。しかし中に置かれていた仏像を見てびっくり。物凄い形相、忿怒尊像と言う名前らしいが、数体安置されている。どんな意味があるのだろうか。




更にここから階段が無い岩肌をつたわり、ブッタ像のある場所へ移動。これが結構難儀。昨日買ったばかりのサンダルを適当に履いており、もし滑ると一巻の終わりという場所もあり緊張。しかしその場所から撮った景色は偶然かもしれないが、実に雲と風景がマッチしていてよかった。








帰りはバスを待つがなかなか来ない。ようやくやって来たバスを見てびっくり。誰一人乗っていなかったのだ。これはラダックでは滅多にない僥倖だろう。おまけに降りるときにツォモが支払いをしようとしたが、運転手は受け取らなかった。これこそ有難いことである。




夕方あの新入り少女がしょんぼりしていた。泣いていたかもしれない。誰かと軽い諍いがあったかもしれない。そういう時は年上のお姉さん尼が間に入り、話を聞いている。基本的には我々が想像するような修行の場と言う厳しさはないが、返って人間的な修行になるような気がした。




夕飯は何故かいつもより人数が多かった。既にここを巣立った、またここから別の場所へ派遣されている尼僧が数人戻ってきているようだ。今日は特別な日であるらしい。そういえば日本でもお盆というのがあるが、旧暦でその時季なのだろうか。夕食後直ぐに特別のミーティングも開かれ、夜遅くまでP師の講話があったようだ。