デリーのケンタッキーで
Nさんのお店を辞して、ホテルへ戻る。今度はリキシャーに乗り、黙ってメーターで行く。80rp。私は少しデリーに身構えていた。デリーはある意味では普通の都市になっていた。ホテル近くで降りる。コンノートプレースを歩く。
Nさんのお店を辞して、ホテルへ戻る。今度はリキシャーに乗り、黙ってメーターで行く。80rp。私は少しデリーに身構えていた。デリーはある意味では普通の都市になっていた。ホテル近くで降りる。コンノートプレースを歩く。
横断歩道を渡っていると「危ないぞ」と声を掛けてきた若者がいた。少し話していると、友人と称して、日本人から金を貰おうと言う輩だと気が付いた。かなりしつこかった。ようやく我を振り払うとまた別の人間がやって来る。皆が私に声を掛けて来る錯覚に陥る。必ず国籍を聞いてくるので思い付きで「香港から来た」というと、彼らの態度が全く違うものになったのには、驚いた。日本人は本当に御しやすいカモなのだ。
お腹が空いたのでどこかに入ろうとして、ケンタッキーの前で足が止まった。ラダックでは考えられないこのジャンクフードの店で。この店、なかなかハイカラなのである。マックカフェを模したケンタッキーカフェがあり、若者が楽しそうにおしゃべりしている。
しかし注文しようにもシステム的にずさんでなかなかオーダーを聞いてもらえない。順番を無視する客についに声を荒げてしまう。ラダックの魔法はここで解けてしまったようだ。ようやく席について周囲を見ると、デートに使っているカップルが多い。隣は韓国人と日本人、そして西洋人が怠惰な姿勢でだらだら話している。これはインドか??
ホテルの周囲を歩いてみたが、近代的なビルが立ち並び、地下鉄もあり、車も多い。人がインド人であることを除けば、ここはインドか、首を傾げるほど、私の想像していた街とは異なっている。