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2011.11.01

 旅行記(中国)

新疆北路を行く(14) 火焔山

火焔山
そして一行は火焔山へ向かった。火焔山と言えば、西遊記が思い出される。山とは言いながら、かなり広い範囲を指すらしい。我々は一路、ベゼクリク千仏洞を目指した。山が傾斜する砂漠に見える。その空が広がる渓谷に千仏洞はあった。




この千仏洞は6世紀の高昌国の時代に作り始められ、9世紀に最盛期を迎えた。13世紀のイスラム侵攻により破壊されたが、現在いくつかの石窟が残っている。しかしその内部は19世紀末にやって来た外国探検隊に殆どをはぎ取られている。正直見学できるいくつかの石窟に入っても、どこに壁画が描かれているのか分からない。係員が下の方を指さし、足の部分だけが辛うじて見えた、と言った状態。また僅かに全景が見える壁画が薄く残っているのみ。


千仏洞の入り口にウイグル人と思われる老人が一人で楽器を弾いていた。その音色がこの風景のマッチしておりなかなか良い。顔も日焼けして如何にもこの辺りの人。音楽好きで大バザールでタンバリンを購入したN先生、老人に近づき、その音楽に合わせてリズムを取り、タンバリンを忘れたことを悔やむ。老人にチップを渡すと、何と「昴」を演奏してくれた。お客の国籍をちゃんと把握している。


外に出ると「火焔山」と書かれた石碑の横に駱駝が待機している。観光客を乗せて、斜面を登るようだ。まるで月の砂漠を想起させる景色。そして火焔山の中心に。トルファンでも最も暑い所であり、50度を超えることもしばしばとか。火焔の由来は砂岩の浸食によりできた山肌の赤とその形状。


そしてウルムチへ。帰りの道路に検問があった。以前は全員の身分証を確認するなど厳しいチェックがあったようだが、今回は運転手だけがチェックされ、後ろのトランクを開けることすらなかった。中国政府はウルムチ市の治安に問題が既に無いことを確認しているようだ。