道を歩いているととても雰囲気のよさそうな茶店があった。入ろうとしたが残念ながらラマダンで休業中。店の入り口からするとトルコチックなお店。どんな茶が出て来たのだろうか。
次に向かったのは新華書店。大学の先生、研究者は常に資料収集を行う。これは意外と大変な作業だと思う。ウルムチ、新疆の資料を探す。ここの新華書店もご多分に漏れず、どこに何があるかは分かり難い。しかしN先生などは初めて来たとは思えないほどの素早い行動力で、次々と関係資料を掘り出している。私が新疆の歴史に関する資料を手にすると「これは日本語版がここにあります」などと教えてくれる。凄い。取り敢えず1冊購入する。
今回驚いたのはバックを預ける保管箱。コインロッカーのようになっており、すべて自動化されている。最近北京に行っても書店に入ることは少ないが、北京や上海もそうなのだろうか。そして一番驚いたのは、取り出す際に預けた時に出て来たシートをかざすだけでロッカーが開いたこと。日本にこんなのあるかな。
また道を歩く。昨日来た大バザールを通過。その先にCDショップあり。いい民族音楽が流れて来て、N先生思わず中へ。「ウイグル音楽で一番人気があるもの」とのリクエストを出すと、CDを掛けて聞かせてくれるから有難い。周囲には物珍しそうに人々が、「こっちの方がいいぞ」などとちゃちゃを入れながら、皆で聞く。
それから民族博物館へ。ところがその場所に博物館はなかった。あったのは大きなビル。中では和田(ホータン)の玉が売られていた。ここは玉の市場かな。新疆民街と書かれており、政府がここを10年前に整備したことは分かったが、その後博物館は閉鎖し、市場になったようだ。
玉と言えば、ホータンの玉の値段はどんどん上がっており、石炭などで巨額の富を得た漢族が高値で買っていくと言う。たった一つの玉を4000万元で売り、その金で市内中心にビルを買った、などという豪勢なエピソードも飛び出す。今や博物館など儲からない、といった雰囲気が漲る。とても残念なことだが、これが現実。