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2011.11.20

 旅行記(中国)

新疆北路を行く(25) 日本人の寄付でできたジュース

8月17日(水)
(3) 日本人の寄付で出来たジュース

翌日は朝から石河子の招商局へ行き、当地の企業誘致状況を聞く。日系企業の進出はないとの事であったが、何故か「神内」と言う日本的な名前が飛び出す。10数年前、この地を訪れた日本人、神内良一という人が、この地に寄付をして、石河子大学との共同研究を開始。結果として当地で取れるニンジンや桃を使ったジュースが出来上がったと言う。試飲してみたが、なかなか美味しかった。




この興味深い日本人は誰なのか?帰国後ネット検索すると神内良一氏とは消費者金融「プロミス」の創業者、とある。東証一部の上場を果たした翌年1997年に、ご自身は金融から農業へシフトしたとあるから、その頃、何かのご縁でここへ来て農業関連事業に寄付を出したのだろうか。その事業が今も根付いている所が面白いし、素晴らしい。


もう一つ面白いと思ったのは、石河子大学。正直この田舎の大学の研究レベルはどんなものだろうかと思ったが、聞けば、ここは新疆ウイグル自治区でウルムチ大学と並ぶ、全国重点大学。北京大学などから教授が送り込まれ、レベルは相当に高いと言う。これは石河子と言う街が共産党にとって、いかに重要な場所かということを端的に表している。


そして今回我々の案内を買って出てくれた招商局の若者は実は山東省の出身。ウルムチ財経大学で修士を出た後、内地に帰ることをせずに、石河子市に就職した。「内地にチャンスはない。ここはいいですよ」と言い切り、既に住宅も購入、彼女も出来たとのこと。中国は広い、沿海部だけが良いのではない、ということを感じさせる彼であった。


因みに昼は女性招商局長を交えて大宴会となる。彼は飲めないお酒をがむしゃらに飲み、へべれけに酔い、それでも我々のアテンドを続け、最後に我々がバスに乗り込むと、その場にへたり込んでしまった。こんな若者、昔いたような。実に懐かしさを感じさせる漢族の街、それが石河子であった。