(4)涼皮と嵐
今日の目的地、伊寧に向かう。ただ博楽に戻り、また高速に乗るのはつまらないと言うことで、北側を通りサリム湖へ向かう。ここには高速はない。運転手は何となく嫌がっていた。何故か。
今日の目的地、伊寧に向かう。ただ博楽に戻り、また高速に乗るのはつまらないと言うことで、北側を通りサリム湖へ向かう。ここには高速はない。運転手は何となく嫌がっていた。何故か。
昼ごはんは地元の人が教えてくれた麺を食べる。道沿いになかなか味のあるお店。外国人が来ることなど、滅多にないようで、夫婦が大慌てて支度にかかる。涼皮と書かれている。涼皮とは小麦で作る春雨の太いの、というイメージか。上に肉片を乗せ、熱々の涼皮が登場した。スープはコクがあり美味い。付け合せの漬物が絶品。炭火で焼いたナンも焦げ目があって美味しい。やはり地元の人が連れて行く店だけのことはある。
天気が急速に悪化してきた。突然の変化はまるで山の気候。この辺りは4000m級の山が近い。大粒の雨が降り出した。私はトイレに行きたくなり外へ。そこへ凄い突風が吹き、危うく吹き飛ばされるところであった。このあたり、遮るものは何もない。慌てて店に飛び込み、しばらく茶など啜っていると、嘘のように収まり、そして晴れて来た。通り雨にしては激し過ぎる。新疆の気候の恐ろしさを垣間見た。
店を出てバスに乗るが、直ぐにガソリンスタンドへ。そこでは素晴らしく晴れた山並みの景色が見える。驚くほどの変化。その辺に停まっている大型バスは軒並み後ろを開けてオーバーヒートに備えている。雨が降った様子は全くない。我々は幻を見たのだろうか。