誕生会
雨が降る中、ホテルに駆け込む。母屋の方ではなぜか沢山の人の気がする。入って行くと「Happy Birthday」の文字が見える。今日はこの家のお嬢ちゃんの誕生日会だったのだ。そういえば、今日の夕飯をここで食べるか、と聞かれた記憶がある。開店休業だったのだ。
私は明日のタクシーの予約を依頼しようとしたが、皆とても楽しそうに飲んだり食べたりしており、きっかけが掴めない。その内誰かが「あんたも一緒の食べてお祝いしましょう」というので、拒むこともできずに、食事の列に並び、カレーや肉を取る。既に満腹状態だが、これはやむを得ない。付き合いである。
お嬢ちゃんは今年5歳らしいが、かわいく着飾っており、おじいちゃん、おばあちゃんに囲まれている。テラスでは同じくらいの子供たちがはしゃぎまわっている。一角を見ると、プレゼントの山が見えた。ここでもやはり誕生会に呼ばれれば皆プレゼントを持ってやって来るらしい。素朴な場所ではあるが、どんどんそのプレゼントが高価になっているように見えて、ちょっと悲しい。
ようやくタクシーを頼んだが、1つのお寺に行くだけで800rp。かなり高いが仕方がない。誕生会は早々に切り上げて、部屋に帰る。既に日本を出てから10日以上、そろそろ疲れが溜まっているが、そんな時は返って眠れない。この地域の将来を少し頭に描きながらウトウトした。