直ぐに浮かんだのはチェンライからメーサローン、またはチェンマイであったが、こちらは既にタイ人の疎開が始まっており、航空券が取れるかどうか分からない。そして夜眠りに着くと同時に「そうだ、ベトナムへ行こう」と突然ひらめく。それはヨーガの師匠がその週、フィールドワークでホイアンとダナンを訪問し、「ここが中国とインド文明の衝突点」とのコメントを出していたから。
ネットでベトナム航空を見るとバンコックーホーチミン便は空いている。これはいけると思い、最近お世話になっているオフィスの関係者でホーチミン在住のNさんに夜中にも拘らずメールする。「歓迎」との回答を得て、一気にベトナムモードが高まる。ところが・・。
翌朝旅行日程を検討していると、昨晩有ったベトナム航空のホーチミン行が全て売り切れている。やはり避難が本格化し、航空券に殺到しているに違いない。しかし既に昨晩バンコック行きのフライトは深夜便に変更してしまった。1度の変更の権利は使われている。さてどうする?ホーチミンのNさんにメールして、関係の旅行社を紹介してもらい、そこから1時間で航空券とホテルを押さえる。何という早業。最近旅行会社の存在意義に少し疑問を持っていただけに、この対応は嬉しかった。勿論ベトナム航空は取れないのでタイ航空となり、価格はかなり上がってしまったが。
そして問題は30日の朝、バンコックの空港が機能しているかに移る。しかしこればかりは心配しても仕方がない。ただここで遅れるとベトナム旅行は全ておじゃんになる。この賭けは正しいのだろうか。事態はどんどん悪化し、日本のマスコミは今にもバンコック全部が沈没するような勢いでその危機を連ねる。本当にこういう時に危機の演出は見事なものだ。一方ツイッター、Facebookで知り合いは「今日も正常、平静。水も来ていない」などの情報を流してくれる。あとは運を天に任せるのみ。