日本の年金オジサン
部屋からPCを持ち出しいじっていると、変なおじさんがやって来た。日本人だが、何となく胡散臭い。ここの部屋代はいくらかなどとスタッフにつたない英語で聞いている。仕方なく、私が対応した。おじさんは興味を持ったようで、あれこれと色々聞いてくる。
どうやら定年退職し、カンボジアに遊びに来て嵌ったらしい。2回目だという。一人でふらふら安ホテルに泊まっており、こちらの条件を確認に来たようだ。年金をもらって暮らすこんなおじさんがシェムリップには沢山いると、と聞いたことがある。どこが楽しんだろうか。
そこへ日本人の若い子がやって来て、「何かお手伝いしましょうか」と聞く。聞けばここの研修生らしい。誰とでもすぐ話が出来そうなフランクさがある。元々バックパッカーで、シュエムリアップにやって来たらしい。だが泊まっていた宿は1泊1ドルと聞いて驚く。日本人の女の子もここまで行くと、凄い。が、恐らくは日本人社会では相当難しい立場になるのだろう。このような多様性を受け入れる社会は日本にはない。
おじさんは私の部屋を見て、帰っていった。どうやら自分が泊まるべき場所ではないと分かったようだ。子供が壁を登り始めた。ロッククライミングの設備がある。