電気がある喜び
そして昼ご飯を頂き、お昼寝をし、また森本さんと話し、夕飯を頂き、また森本さんと話す。何故か話が尽きない。その内私が中国の話を披露していると森本さんが『中国勉強しようかな』と言い出す。既にタイとカンボジアに30年、還暦を過ぎた森本さんがまだ勉強しようとしている。これには驚く。
でも正直その時は森本さんが中国に行くといっても旅行程度だと思っていた。ところがその後時々連絡があると『今上海』などと来る。驚くべき行動力だと思っていると、何と言葉の勉強だけではなく、上海で無印良品とコラボして、仕事を始めていた。うーん、人間年齢ではないな。
そしてその夜『今日も電気いらないね』と言われ、素直に『要りません』と答えられた。だがスタッフの一人が可哀そうだと思ったのか、自家発電を入れてくれた。母屋から迎賓館へ、今日は薄く灯りが見える。灯りがあることがどれほど嬉しいか、感じられる瞬間だ。
更には電気があるとお湯が出る。お湯を体に掛け、汗を落とした。これはどんな名湯よりいい。現在原発再開などで揉めている日本。電気の有難味を知り、同時に電気が無くても生活できる部分を体感し、基本は電気を減らす方向で考えるのが自然であろう。今の政府、そして日本人は自らの生活を少しずつ縮小する努力こそ肝心だと思う。