朝 カオトーン
寝ている部屋の朝日が差し込む。外へ出てみると、昨夜は気が付かなかった広大な花農園が広がっていた。そして一つ一つが良く手入れされ、朝の空気を穏やかなものにしていた。木々の力を感じる。
庭を歩いて見る。実に様々な草花がある。木々がある。私は草花の名前を殆ど知らない。タイの木々を知らないのではなく、日本の木々も花も知らない。名前は問題ではないかもしれないが、ここに滞在して、植物に親しんでみたいという気が起こる。
この農園のオーナー、Sさんがやって来て、朝ごはんを食べようと言ってくれる。農園内の小屋に行くと、既に朝ごはんが用意されている。カオトーンというタイ北部でよく見られるお粥。これは粗く煮込んだ粥にニンニク、胡椒などで味付けがされ、朝から力が出る。
そして何よりこの自然環境の中、日の光、木々の間を流れる爽やかなそよ風。バンコックやチェンマイなどの都会では決して味わえないタイがそこにある。