パワナガーデン(http://www.kubox.net/phawana/mein.htm )
我々もお昼寝か、と思ったが、もう1軒行くことに。Sさんはもうすぐ70歳と言っていたが、とても元気に、自らハンドルを握ってくれる。そしてやって来たのは。
どこかの御宅に着いたのかと思うような、木々に囲まれた庭。その奥に建物が見える。ここは日本人久保田さんが開いているプチホテルだ。既に開業から10年近く経つという。正直こんな田舎に日本人が宿を経営しているとは信じられない。
久保田さんは10年前シンガポールに企業の駐在員として滞在していたが、そこを辞して、奥さんの故郷であるランプーンにやってきた。小さいお子さんもいたから相当に決断だったのではないか。
そして土地を確保し、一からゲストハウスを作った。庭の木々も今や大賑わいだが、何もない所に自ら植えた。建物を建てるのも大変だった。全く思うように地元の大工さんは動かない。イチイチ注文を付けてようやく完成させた。
まさにアットホームな宿を目指したが、当初はお客さんがいなかった。ここランプーンには工業団地もあり、日本企業に売り込みにも行ったが、上手くはいかなかった。そんな時に、テレビ番組で取り上げられ、テレビを見た人たちが少しずつ来るようになる。そして一度来ると気に入ってリピーターになる人が多いという。
この宿は朝ごはんが付く。また夕ご飯もリクエストで作ってくれる。地元の野菜などを使った料理が良いらしい。食堂もアットホーム、家でご飯を食べる良な雰囲気だ。裏に回ると自分で作ったというかまどがあり、木の枝が暖かい色を出して燃えていた。『この木の温もりのある火で作った料理は味が違う』という。焼肉なんか最高に美味いらしい。
今度は一度ここに泊まってみたい、と思わせる雰囲気がある。何も考えずに、ボーっとしていることも偶には大切ではないだろうか。