本当の野菜
農園に戻り、ゆっくり休む。夜はラムヤイのチャーハンが出た。これが意外や美味しい。また近所から新鮮なキャベツが届けられたとのことで、シンプルなキャベツ炒めも出たが、これが実に歯ごたえがあり、また柔らかく、美味。
昔は日本の実家にも親戚の農家が、時々採れたての野菜を届けてくれた。決して形は良くないが、大きな野菜。ニンジンやキャベツが袋からはみ出している姿は、如何にも美味しそうだった。あれは本当の野菜だった。今日本で売っている野菜は、ある主婦によれば、『包丁で切ってもにおいがしない。まるで温もりが無い。工業製品と同じではないか』と。
我々は一体どんな食べ物を食べるべきなんだろうか。価格と形にこだわる日本人は、益々自然から遠ざかる。『有機野菜』と言う名のもとに売られる野菜でも、何か本物でない気がする。一度田舎暮らしを体験し、真面目に考える時期かもしれない。シャワーを浴びて、早く寝る。気持ちはよい。
12月26日(月) ラムヤイの木
翌朝も気持ちよく起きた。広大な農園を散歩する。朝日がまぶしい。Sさんとスタッフが朝から作業している。例のラムヤイの枝を炭焼き用に切っていた。当たり前のことだが、いい感じに切れている。
2泊させてもらった農場を後にする。短い間だったが、とてもいい経験をした。もっと多くの人々が、特に若者がここに来て、見ることを勧めたい。