2月14日(火) (4) 4日目
特区計画
翌朝は雪になった。雨の少ないカシュガルで雪が降るのか、とも思ったが、先日降ったらしい雪が残っているので、それほど不思議はないのかもしれない。
今日は朝から街中にある「城市企画展示館」を訪ねた。実は昨日一度来たのだが、停電ということで今日になったのだが。この建物は、周囲を池に囲まれた浮島の中にある。ただ現在は零下の世界、池は凍り、そこに雪が降っているので、何が何だか分からない。周辺には旧正月の飾りなどもあり、イベント会場でもあるのだろう。
大雪になっており、館まで歩くのが意外と困難なほど。ようやくたどり着くと担当が待っており招き入れられたが、寒い。しかし中は立派だった。一体何のためにこんな立派な施設を作ったのだろうか。今や中国のどこの都市の施設にもいるコンパニオンが慣れた口調で説明を始める。
特の驚いたのは、2030年のカシュガルの未来予想図。ビデオもあり、素晴らしい未来都市が構想されている。更には3D による360度映像もあり、余計に凄いと思ってしまう。もし本当にこんな都市が出来るのであれば、カシュガルも安泰だと思ってしまう。実はカシュガルは2010年の新疆工作会議で「西のシンセンを目指す」として、カシュガル経済特区構想が示され、報道によれば多くの投資が入り込んでいるという。今回はその確認もテーマであったが、これを見れば順調に進んでいる??
後ろを振り返ったら、数人のウイグル人が冷ややかに我々の様子を見ていた。「素晴らしい計画じゃないか」と話しかけると「計画通りできればね。ここは3-4年でリーダーが変わる。変わる度に新しい計画が出る。そして投資が一部起こるが根本的には何も変わらない」と実に現実的な答えが帰って来た。
展示館を出て、池の周囲の道路を何気なく見た。立派なマンションなどが目に入る。やはり投資は行われているのだ。だが、良く見ると様々な値引き広告が出されている。一時は㎡1万元にもなったというマンションが今や3000-4000元というケースもあるとか。基本的に投資者は中国内地。カシュガルの投資が萎んだのか、中国全体の影響なのか。そのいずれでもあろう。特に金融引き締めの影響は全中国の不動産市場を冷え込ませていることは確かだ。