大雪の中で飲む羊スープ
ホテルの部屋から下を見ると隣の学校の校庭も雪一色。子供達が楽しそうに雪遊びに興じていて、何だかホッとする。子供はどこでも子供だな。皆で街を散策する。雪はやんでいたが、足元はかなり滑りやすく、危険。レストランの前でもお店の前でも盛んに雪かきが行われている。カシュガルがこんな大雪になることは滅多になく、皆驚きながらも、ちょっと楽しげ。中国一大きいと言われた毛沢東像も雪に覆われ、雪かきが行われていた。
1軒の地元のレストランの前を通ると、中のダルマストーブの上にホーロー引きのカップが数個置かれて、コトコトと音を立てていた。瞬間的に「これは美味そう」と反応してしま、このスープを飲みたいと主張、聞き入れられて中へ入る。ホーローカップはかなり使いこまれていて、それだけで美味しいと確信できた。地元の人も飲んでいる。ナンも頼む。カップの中には大きな羊肉の塊が入っており、またニンジンや玉ねぎなど野菜もドンドンと入っている。
実に腹に沁みるスープだった。外が寒い分、美味しく感じられるのかもしれないが、やはり羊の味がしみ込んでおり、極上スープが出来ている。カップにスプーンを入れて飲んでいると「違う、違う」と言われ、もう一つの椀にスープを注ぎ、ナンをちぎって入れ、一緒に食べる。至福の時が訪れた。フライトがディレーしていることなど忘れてしまった。