4.ウルムチ 2月16日(木)
(1) ウルムチ2日目 ローラン美女と対面
翌朝、北京経由で帰国するN教授を見送る。私は予定外のウルムチとなり、特にすることもないので、ウルムチ観光が初めてのA教授と行動を共にする。J教授はウルムチに戻ると大学の仕事が忙しい。代わって教え子の大学院生がガイド役を務める。実はA教授は日本時代のJ教授の指導教官。中国の大学の子弟関係は日本とは比べ物にならず、何をおいてもA教授への感謝と尊敬は重要である。教え子の彼女から見るとA教授は先生の先生だから、非常に緊張していた。
先ずはウルムチ博物館へ。私は昨年の夏に一度来ているが、是非もう一度行きたいと思っていた。何故なら有名なミイラ、楼蘭美女は昨年「出張中」で会うことが出来なかったから。夏と違って、博物館は空いていた。確かに現在のウルムチは零下15度、観光客はいない。
2階に美女は横たわっていた。1980年ロプノールで発見され、世紀のミイラと騒がれた。ちょうどNHKのシルクロード公開の前後で、余計話題となり、多くの人が古代のロマンに浸った。身長152㎝、血液型O型だそうだ。推定15歳。どんな人生を送った人なのだろうか。髪の毛もあるように見え、体にはセーターのような服をまとっている。3800年前の状態がほぼ残されているようで、信じがたい思いだ。今はケースの中で安らかな眠りに着いているようだが、さっと起き上がっても違和感はない。うーん、不思議だ。