韓国留学を熱望する娘
お昼はタイグエン市に戻り、ズンさんのお知り合いと一緒に取る。彼は学生時代の友人だそうだが、今はこの街の鉄鋼関係の会社で働いている。このタイグエン市には昔ソ連の援助で出来た鉄鋼工場などがあり、実は意外と重要な街となっている。彼は車に乗っており、高級そうなレストランに案内される。勿論友人の来訪を最大限歓迎しているようで、酒まで持ち込んできた。何となく中国的。個室に入り、3人で食事。料理はかなり美味い。
話が韓流ブームに及ぶと彼は突然「実は娘が韓国に留学したいと言って聞かない。同じ留学するなら、英語圏のシンガポールにして欲しいのだが、韓流スターの影響で頑として聞かない。どうしよう」と言い出した。正直、ベトナムの地方にまで韓流は浸透し、若者が虜にされている。日本のことを聞いてみたが、「日本はバイトが出来るので親としては助かるが、それだけ」とつれない。ただ韓国も、「韓国語が出来ても就職先は韓国企業のみ。働き辛いと聞いているし、汎用性が無い」と厳しい。留学資金も今のベトナムの一般家庭にとっては大変な額だというし、ある種の投資と考えると日本や韓国にはとても投資出来ない、と言われているようなもの。残念だがこれが現実。
レストランにはタイグエンの茶が売られていた。だが何故か日本酒も用意されていた。どうしてだろうか。またレストランを出ると、仏壇屋さんがあり、そこに日本の招き猫が置かれていた。仏壇に招き猫、この感性は理解できないが、これも商売か。
市内の博物館に寄り、ベトナムの少数民族の特性などを見る。モン族(ミャオ族)など、お茶に関係した民族も登場して、興味深かったが、説明はあまりなく、残念。ここでご友人とはお別れして、エンバイへ向かう。