お知らせ

>>お知らせ一覧

Myカテゴリ
コラム (88)
ブログ(タイ) (74)
ブログ(香港) (43)
プロフィール (1)
寺子屋チャイナ(ビジネス) (9)
寺子屋チャイナ(学生) (6)
旅行記(アジア) (293)
旅行記(インド) (138)
旅行記(スリランカ) (39)
旅行記(トルコ) (41)
旅行記(ベトナム) (61)
旅行記(中国) (189)
旅行記(台湾) (43)
旅行記(日本) (48)
茶話会 (9)
読書感想文 (2)
講演会 (21)

2012.09.24

 旅行記(ベトナム)

ハノイでお茶を(10) エンバイ市郊外 山の上に樹齢500年の老茶樹発見

山の上の老茶樹

更に進むと車は山道をどんどん上る。山の上に茶畑が見えてきた。シャンチュエットに着いたようだ。だがズンさんにも当てがある訳ではなく、村に突撃し、1軒のお店に入り込む。そこにはこの辺の山で採れた奇岩というべき石が加工され、椅子やテーブル、工芸品として売られていた。何でこの店に入ったのか。







オーナーがやって来た。この付近の村はモン族が中心だが、彼はベトナムの主流、キン族。奥さんは他の少数民族の出身とか。20年前からこの村に住み、20歳の時からお茶作りをしているとのこと。最初は普通の緑茶を作っていたが、最近では中国に研究にも行き、高級緑茶を作っている。飲ませてもらうと、ベトナムの濃い緑茶ではなく、すっきりした感じのお茶に仕上がっている。ちゃんと冷蔵庫に仕舞ってもいる。この辺は中国での研究成果か。




茶器も中国から急須を買い込み、本格的に淹れている。ベトナムではローカルの安い茶器を使うのが一般的だから、この山の中では驚く。どうやら石のビジネスは上手くいっており、その資金をお茶に使えるようだ。因みに弟さんも石の事業を別途やっており、店は近所にあった。少数民族の人々は貴重な石があることが分かっても、それを如何に加工し、如何に売るか、そこには慣れていない。彼らはそこを繋いで、いいビジネスをしている。

この家の子供達が珍しそうに覗きこんでくる。近所の子供達も実に素直で可愛らしい。この付近では余所から来た人は珍しいのだろう。ましてや外国人となると滅多に来ないだろう。坂を少し上がると村の学校があった。3月のこの時期、山の上はかなり寒い。民族衣装の上からダウンジャケットを来ている子がいて少し驚く。学校は活気がある。学校に行く喜びがある。日本とは根本的に違う。







そして村にある500年の老茶樹を見せてもらう。ある家の前に数本の幹の太い茶の木が植えられている。きちんとプレートが嵌っていたから、ベトナム政府も認定なのだろう。現在は茶葉を摘むことはなく、茶を作ることもないが、作ったとしても美味しいとは思われない。それでもこのような木が、このような山の上の残されていることに重みがある。恐らくはこの木と同等、または更に古い木がベトナムのどこかにあることだろう。今度はそれを求めてもっと奥地に分け入りたい。