10月5日(金) サケオへ行く
2週間ほど、トルコへ行ってきた。トルコにはアジアもある、と思い込んで行ったのだが、残念ながらアジアは見付からなかった。ただヨーロッパも中東もトルコを起点に中央アジアを目指している、非常に基礎的な理解は出来た。 タイの田舎へ行く、ここはアジアである。今回はバーンタオ氏が炭焼きを依頼しているサケオ県を訪ねた。サケオはバンコックから東へ約200㎞、あと数十キロでカンボジア国境と言う街。
朝BTSのウドムスックという駅で待ち合わせる。この駅、以前は無かった。ここ1-2年でBTSの線が東西南北に延びている。駅前にはマンションが建っているが、それほど高くはないらしい。新しい駅だからか。結構便利なのに何で。マンションの下にMax Valueが入っていた。24時間営業、店内にキッチンがあり、朝の弁当を仕込んでいた。新興住宅の香りがした。駅付近の朝の渋滞はかなりひどい。
車は一路サケオへ。今日台風が来るという不穏な情報があったが、快晴で快適。30分も行くと田園風景が広がってくる。ゆうかりの木が植林されている場所もある。バンコックも一歩抜け出せば田舎の風景がある。これがタイ本来の姿のような気がする。
3時間弱でサケオの街に到着。先ずはバーンタオ氏お勧めの駅前肝っ玉母さん食堂でランチを取る。コイセンミー(餡かけ固焼きそば)を頼む。確かに勧めるだけのことはある。ここの餡は実に濃厚で美味い。揚げたそばとの相性も抜群で、最後の最後まで汁を吸ってしまう。何杯でも食べたい気分だが我慢した。値段は1杯、30バーツ。バンコックなら大盛りの分量は嬉しい。
サケオ駅前といったが、本当に本当に小さい駅がそこにあった。バンコックから5-6時間掛かるだろう列車がたまに来る各駅停車のみが停まる駅。まるで映画のセットのようだ。その横の並木道、ミャンマーと全く同じ風景がある。うーん、タイの田舎は素晴らしい。
先ずは付近の国立公園に行く。自然を売り物にしているが、本当に大自然、管理するのも大変な敷地に様々な草花や木々が所狭しと育っている。管理と言っても道を整備する以外は自然に任せて、開発しないという意志表示のようだ。途中道にひょっこりイグアナが顔を出す。トカゲの大きい物だ。
かなり進むと見晴らし台があり、そこが終点。山に木々が密生している様子がよく分かり、山の深さを教えてくれる。小さな滝も見た。タイ人は水遊びをするようで数人が下に降りていく。自然の中での遊びは彼らが一枚上手のようだ。
それから炭焼き小屋へ行く。これまでチェンマイ郊外の窯などを見学したが、比べると格段に整備されており、窯の数も多い。雨季は材料の木々の切り出しが少し困難で生産量が落ちるとのことだが、一定量は焼き上がっている。
バーンタオ氏はこの地にバーンタオ村をつくろうとしている。先ずは身近なバンコック在住者からメンバーを募り、時々遊びに来る計画。敷地を借り、畑も作る。炭焼き体験もする。緩いコミュニティはこれからの主要テーマだ。面白い。
帰りは渋滞がひどく、また途中で雨も降り、5時間以上掛かってバンコックに戻る。午後9時半にスクンビットのお蕎麦屋さんに辿りつき、鴨南蛮を食べる。久しぶりで実に美味しい。お腹が空いていたからだろうか。幸せな気分で一日を終える。