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2012.10.08

 旅行記(中国)

福州 お茶の原点を訪ねる(5) 金駿眉の正山堂

正山小種堂

夕方紅茶屋に戻ると、お客が来ていた。紅茶屋にはお茶関係者も多く往来するので、ここに居るだけでも楽しい。特に今日来た女性は若いが元気がとても良い。聞けば武夷山から来たという。魏さんが言う、「彼女が正山堂の広報担当だよ」と。




正山堂、それは最近の中国紅茶ブームの火付け役とも言える、金駿眉、銀駿眉を生み出した所だ。何でも今から400年ほど前に紅茶の元祖とも言える正山小種を作り出した江さんの24代目が今の会長だとか。何だか不思議な感じはあるが、そうだとすれば、この会社、いやこの会長の家は中国紅茶のルーツであり、17世紀以降、イギリス人が好んだお茶、正山小種、俗に言うラプサンスーチョン、を生み出したことになる。これも歴史だ。

福建省の紅茶、それはラプサンスーチョンであり、このお茶が輸出され、そしてこのお茶が飲みたいがため、アヘン戦争が起こったのかもしれない。いや、そんな高級なお茶ばかりが輸出された訳ではない、と少々頭が混乱する。松ヤニで燻したお茶、スモーキーな味わい、かなり変わったお茶であり、一般受けする感じはなかった。それが金駿眉の異常なブーム。500g、2万元だ、3万元だと言われると疑ってしまう高値。現在でも正山堂の卸値は9,800元だそうだ。100g換算でおよそ日本円2.5万円。有り得ない数字だなあ、と思う。

その秘訣を聞きたいというと流石は広報担当、兎に角一度武夷山へ来てくれ、と言われる。こちらとしては願ってもないことだが、行ってもそう簡単に秘密が分かるような気がしない。取り敢えず今日は知り合えただけで良しとしよう。私が帰る日に魏さん達は行くようだ。今回のご縁はここまでだ。