倉山区
午後は雨模様。だが、強引に車を出してもらい、川向こうの倉山区へ向かう。昨日鄭さんが「そこに日本領事館もあったぞ。今あるのはアメリカ領事館あとぐらいかな」と言っていたので、どんなところか見て見たかった。
古い街は小高い丘の上に横たわっていた。車を途中で降り、後は歩きに。古い建物が崩れかかっていたりする。学校の跡もあったが、改修中。かなり雰囲気の良い洋風建築。さすがに潰すことはなく、改修するらしい。
それにしても旧アメリカ領事館の建物は見付からない。何となくこの辺かと言うあたりで道を入ると、近所のおじさんが「何してるんだ、こんな所で」で迫って来た。思わず、領事館探している、と告げると、「それはここだ。でも今は会社の社宅だ」というではないか。そうか、もう長い間、民間人が住んでいるようだ。写真を撮り、早々に引き上げる。
更に進んで行くと、旧ロシア領事館であったらしい建物も、見付かった。ただ中には入れない。お屋敷のような場所だった。福州は歴史的にはかなり重要な場所ではあるが、その歴史を保存しようという感覚はあまりないようだ。これは残念なことだが、中国は基本的に歴史を重視しない。仕方がない。
帰りに川沿いを見ると立派な教会が見える。その横には高層マンションも顔を出す。この辺りが1860年代に茶葉を輸出した港らしいが、その面影は見付からない。そして古めかしい建物の1階は土産物屋になっており、風情が殺がれる。
夜は一人で歩き回る。毛沢東の立派な像がライトアップされている。お寺もライトアップされている。一番いいなと思ったのは、小さな川沿いの小さなレストラン。