バンコックから香港へエチオピア航空で行く(1月20日)
バンコックでの4か月の滞在を終え、香港へ向かった。この4か月、旅に連続であったにもかかわらず、荷物は増え続け、とうとう一部をバンコックに積み残した。これはまたバンコックへ戻れという合図か、それとも旅への警告か。スーツケースにいつものキャリーバッグ、そしていつものリュックに手提げ袋、何とも珍妙な格好で空港を歩く。目指すカウンターはエチオピア航空。今日はバンコック→香港間を何と初めて乗るアフリカ系エアラインで行く。何故エチオピアなのか。それは何とスターアライアンスメンバーだから。タイ航空は高い、と思っていると横からYさんが「それならエチオピア航空です」との助言を行い、そのまま採用となった。実は料金だけならエミレーツも安いらしい。今後試してみよう。
チェックインカウンターには案の定、誰もいない。職員は暇そうにしていた。旅行会社のYさんは座席指定をしてくれていたが、「そんな席はありません」と一言。なんだそれ?そして14:35発の予定がさり気無く、14:50に変更になっていた。だが、搭乗開始時刻は13:35。これはちょっと早過ぎるのではないか。職員は「ディレーはありません。出来るだけ早く乗って下さい」というが、意味が分からない。早く行って待つのも嫌なので、13:50にゲートへ行くと既に「Boarding」の表示。そして誰もいない待合室。出発1時間前なのに、バスで移動する訳でもないのに、既に搭乗はほぼ終わっていた。
機内には空いており、怠惰な空気が流れていた。新たに選んだ座席へ行くと、そこにはアフリカ系の女性が横になって寝ていた。起こそうかと思ったが、CAが「こちらへどうぞ」と言い、後ろの3席開いているシートへ案内。これじゃ、まるで長距離バス状態。殆どの乗客は10時間以上かけてバンコックまで来てトランジット中。
CAは全て女性。荷物を上げるものも笑顔で手伝ってくれた。親切。そして私が日本のパスポートを持っているのを見て「本当に日本人か」と驚いた顔で聞いてきた。そんなに珍しいのかと周囲を見ると、乗客はアフリカ系もいるが、中国人が多かった。私を帰化した中国人だと思ったかもしれない。中国系の人々は殆どがアフリカで商売をしている、または技術者などに違いない。先日乗ったスリランカ航空の中国人乗客が明らかに労働者だったのとは異なるようだ。
飛行機は14:50出発予定とは何の関係もなく、14:20にはゲートクローズ。14:40には離陸した。この適当さが良い。バンコックから搭乗した乗客は私を含めてわずか数人だったと思われる。機内食は特にアフリカ系でもなく、普通の食事。食後のコーヒーもエチオピア特産かどうか不明。中国人達は長旅に飽きており、大声で話しだす。折角アフリカ系に乗ったのに、これでは中国の国内線と変わりはない。アフリカ系の皆さんはぐっすりお休みになっていた。CAが陽気で親切なのが、中国系とは全く違う点と言える。
フライトは順調に行き、定刻18:45と何の関係もなく、17:50には香港に着陸していた。最近殆ど見ない早い到着であった。この航空会社、いい加減と言えばいい加減、合理的と言えば、合理的。とても良い経験となった。そしていつもの日本人宿に転がり込み、香港生活がスタートした。