アヤソフィアに圧倒される
午後は予定通りアヤソフィアへ。午前中程の行列もなく、スムーズに入れる。アヤソフィア、古くはコンスタンチヌス帝の時代、紀元360年に最初に建造されたキリスト教の教会。その後オスマントルコ時代にモスクに改装され、ミナレット(塔)が建てられた。その際にキリスト教時代のモザイク画が漆喰で塗り込められたが、トルコ共和国になり、博物館として開放、漆喰もはがされ、モザイク画も復興。ビザンチン様式とイスラム様式が混在する歴史的な建造物として世界遺産にも登録されている。
巨大な建物内に入ると何と言っても圧倒される鮮やかなドーム。この光景は言葉では表現し難い。ただただ素晴らしいとしか言いようがない。高い天井、教会のような窓飾り、豪華なシャンデリア。もしここでミサが行われれば、信仰心の熱い人は感激するに違いない。2階に上ると、階下の全貌が明らかになり、これもまた見応えがある。
そして2階にはモザイク画がある。画の上だけが見えるなど、修復は完全ではないが、それだけリアリティがある。鮮やかに蘇る、という言葉が相応しいのかもしれないが、敢えて不完全に蘇る、と言いたい。写真のフラッシュを焚かないようにとの注意書きはあるが、守っていないのは中国人か。
十分に広い堂内を巡り、外へ出ると晴れてもいないのに何となく眩しい。周囲にも建物や塔があるが、もう十分と思い、出口へ向かう。やはりこの都市には他にはない何かがあるような気がした。