9月22日(土) 気持ちの良い屋上で朝飯
翌朝はいい天気だった。こんないい天気に1階の暗いロビーで朝食というのも何だなと思っていると、このホテルには屋上があることが分かり、パンとサラダを持って狭い階段を上がる。
ビルが小さいので屋上も狭い。だが、ここからもマルマラ海が一望でき、素晴らしい景色が広がっていた。昨日の雨でテーブルとイスは少し濡れていたが、気にならない、それくらいいい気分になってしまった。
この環境で食べる朝飯、美味い。昨日と全く同じメニューなのに、何故か味が全然違う。人間は一体何を食べて味覚を感じるのだろうか。食物だけではなく、空気も一緒に口に運ばれ、更には視覚でも食べていることが良く分かる。
良い空気を吸って気分爽快になったが、旅はそうそう良いことばかりではない。当初はドミトリーを一人で占拠していたが、昨日部屋を替わると、物凄く狭い所となった。ドアを開けるとベッドとぶつかる、シャワーとトイレはほぼ一体。これがイスタンブールの格安ホテル事情だ。
それでも小さな窓の向こう、隣の屋根に泊まる鳥、何だか小さく救われる。早々に部屋をチェックアウトして、街へ出た。