4. トラブゾン1 9月27日(木) ホテルでトラブル
黒海沿岸の大きな都市、トラブゾンに到着した。実に11時間のバスの旅。気分は爽快だった。バスターミナルから街へは無料のミニバスで運んでくれるが、その出発は非常にゆっくり。慣れた人は公共バスなどで行ってしまう。本日私には全く予定が無いので、ゆっくりと待つ。
ミニバスで10分ぐらい行くと、降りろと言われて降りる。そこは旧市街地、石畳が良い。今回突然お世話になることになったトラブゾン在住日本人Kさんが予約してくれたホテルも直ぐに見つかった。
いつもの私の旅からするとかなり立派なホテル。夜行バスで疲れているので朝8時過ぎだがチェックインを頼むと「部屋は満室。12時にまた来い」とすげなく言われる。一室ぐらい空いていないのか、と聞いてみたが、フォロントの女性の態度は変わらなかった。まあ正規のチェックイン時間ではないので諦める。
そして11時半頃再度ホテルへ行き、チェックインする。ところがKさんが予約してくれたはずのシービューの部屋は満室だと言われる。先程のすげない対応もあり、私もここは譲らずに、「予約を受けたのに部屋が無いとは何だ」、と少し語気を荒げた。夜行バスでかなり疲れていたのだろう。するとフロントの若い女性も突然声を荒げて「私は嘘つきではない。あなたに嘘つき呼ばわりされる覚えはない」と涙目になり言い出す。これにはこちらがビックリ。私も中国に居るような感じでクレームしてしまったようだが、それにしてもホテルでこんな対応は初めて見た。
彼女と話しても埒が明かないと思い、Kさんから聞いていた旅行会社の社長に電話して事情を説明。彼は分かったとだけ言い、電話を切る。すると奥からマネージャーらしき女性が出て来て、丁寧な態度で「本当に申し訳ないが、今日チェックアウト予定のお客が延泊してしまった。ついては1泊だけ、別の部屋に泊まってもらえまいか」と聞いてきた。このような態度に出られると、対応しない訳にはいかないが、何となく釈然としなので、「部屋が違うのに料金が同じなのは納得できない」と言ってみると、「部屋代は旅行社と相談するが、何らかの割引をする」というので、こちらも収まる。
部屋は隣のビルの壁が見えるだけのビューだったが、非常に疲れていたので、シャワーを浴び、直ぐに寝入る。起きた時には既に夜で、ビューはどうでもよくなっていた。やはり相当に疲れていたようだ。
因みに翌日海がきれいに見えるシービュールームへ移動。景色も雰囲気も全然違った。3日後にチェックアウトする時には約束通り、1泊目を30%オフにしてくれた。これもKさんのお蔭だ。