(2月22日) 九龍城へ行く
2月に入り、東京へ2週間行っていた。東京へは既に「行く」であり、「戻る」ではない。東京では雪が2回降り、最低気温零度など寒い日が多かった。これも私のせいかと思っていたが、私が香港に戻った翌日雪が降ったと聞き、ちょっとホッとした?香港の生活は何故かスピードが速い。一日があっという間に過ぎていく。そんな日々は「暇が売り物の私には向いていない」と思いつつ、飲み込まれる。そこで今日はまったり香港を体感したい。
先ずは油麻地でお知り合いのKさんとベトナム料理を食べる。久しぶりのフォー、何だか温まった。そして近くの義順牛乳プリンへ。これまた実に久しぶり。昔マカオへ行っていたころ、時々食べたが、今や香港でもポピュラーなデザートだ。味や雰囲気は相変わらずだが、値段だけは相当上がっていた。1つ25香港ドル。昔はいくらだったんだろう。
そして旺角で中文大に留学している日本人学生Hさんと落ち合い、九龍城へ。九龍城へはこれまでも何度か行っているのだが、旺角から行くのは初めて。先日香港人に聞いておいたミニバス乗り場を探し、乗車。7香港ドルで、あっと言う間に着いてしまった。これまで尖沙咀からバスで延々揺られていたのはなんだったのか。新しいペンシルマンションが如何にも香港らしい。
そして行きつけの茗香茶荘へ。ここは50年に渡りお茶屋をやっている香港でも老舗。店に入ると良いお茶の香りがする。いつもいるお爺さんはちょうど故郷の潮州へ行っていたが、現在の主人であるマイケルがおり、香港事情やお茶事情に関して話し込む。留学生Hさんには訳が分からない話も多かっただろうが、偶にはリアルな香港も良いかと思う。
それから九龍城公園へ向かう。ここは1898年の九龍割譲に際して、実質治外法権となっていた香港の魔窟と言われた場所。1992年、香港返還を前に取り壊され、今はキレイな公園に変貌している。とても暖かな午後で眠気さえ覚えていたが、公園内の歴史展示場でこの街の歴史を見ると眠気も飛ぶ。
南門跡あたりを歩いていると、突然香港人のお爺さんがこの街の来歴を話し始める。広東語なので適当に調子を合わせていると、何と普通話に変えて説明してくれる。そして最後に我々が日本人だと変わると、「九龍城の調査は日本人がやってくれた」と満面の笑みで去って行った。
茗香茶荘へ戻る。東京のお茶屋さんI夫妻ご一行と合流し、お茶会となる。様々なお茶を飲み、話す。茗香茶荘は今や香港では少ない自家焙煎のお店。なかなか良いお茶がある。その後夕飯は近くの新しいビルの地下にある好彩で食べる。このレストラン、昔上環にあったお店だが、いつの間にかチェーン展開。香港の発展が見える。