9月30日(日) トラブゾン空港
翌日は午後の便でイスタンブールへ戻ることになっていた。疲れも出ていたので、休息を前提に街をぶらつく。トルコの街の良いところはどんなところでも街頭にテーブルがでており、誰かがチャイを飲んでいること。私もつられて腰を下ろし、チャイを頼む。この雰囲気は実によい。チャイを飲んでいると皆が笑顔で話し掛けてくる。
空港へはタクシーで行けるが、敢えてミニバスに乗ってみる。ホテルからほど近い広場の裏道にバス乗り場があった。特に空港行きのバスは無く、昨日行ったリゼの方面へ向かうバスに乗り込む。トラブゾンも土地が狭いため、黒海沿いに住居が広がっている。
昨日空港までアイファンさんを送っており、空港の風景も分かっているので、安心して乗っていたが、乗客はどんどん降りていき、なかなか辿り着かないので、ちょっと不安になった頃、ようやく海沿いの空港が見えた。バスは道路沿いに停まり、後は歩いて道を渡り、空港へ入る。空港の端から端まで歩くと結構な広さであることが分かる。この地で飛行機に乗る人々は殆どが車で来るのだろう。
ターミナルは新しく、きれいで広々しているが乗客の姿は殆どない。バスの時間が読めない為相当早く出て来たので、時間が余る。ラウンジに入れてもらうが、誰一人おらず、スタッフもまだ営業前といったムード。国内線のラウンジであり、パンやお菓子程度しかないが、それで昼ごはんとする。
何とこのラウンジに人が集まり始めたのは、出発時刻の30分前。普通ならラウンジに寄らず搭乗口へ行く時間だが。出発時刻の20分前になると突然、滑走路に面したドアを開け、乗客が歩き出した。ラウンジから直接飛行機に向かうシステムだった。タラップを上り機内へ。トルコでも最近いくつかのLCCが出来ているようで、色々な飛行機が駐機しているのが面白い。
機内での1時間ちょっとはあっという間だった。何しろこれまでのバスの旅は5-11時間、飛行機が如何に速いかを実感したが、同時に味気なさも残った。私はトルコのバスの旅に何故か強く魅了されていた。