仏歯寺
キャンディ市内には大きな湖がある。ここが中心だ。そしてその横にあるのが仏歯寺。キャンディでは兎に角ここだけは行け、という聖地である。ブッダの葬儀の際に持ち出された歯はスリランカへ持ち込まれ、歴代王朝はこの仏歯を主権者の象徴とし、都の証とした。そのため歯は転々としたが、最後の王朝があったキャンディに落ち着いているという。
寺へ入るとスリランカの伝説の人物や初代首相セナナヤーケの像など様々な歴史が見える。そして寺はかなり新しく見えたが、2009年にテロ事件で破壊され、修復されたと聞く。仏教の聖地が異教徒の攻撃に遭う、どんなことだったのだろうか。ちょうど内戦が終結した時期であったので、残念な話だ。
靴を預けて中へ。本堂の前には沢山の信者が何をするでもなく座っていた。こんな光景は良い。木造の本堂の周囲を回り、2階へ上がる。薄暗い中に所々光がさし、良い雰囲気だ。残念ながら仏の歯を見る機会は殆どないとのことだが、それはそれでよい。毎年1度、ペラヘラ祭りという盛大な行事で仏歯を入れた箱を乗せた象が市内を練り歩くという。約2週間の行事だというから相当大掛かりだ。
寺の前にはクイーンズホテルという由緒正しそうなホテルが建っている。この周辺は外国人も多く見られる。私のPCが使えるかどうか試すためにインターネットカフェに立ち寄る。PC接続は可能とのことだったが、何と満員で席が無い。諦めて次回を期す。スリランカでも携帯とネットは今や必需品。毎月5000ルピーの通信費を使っている若者も多いという。
更にショッピングセンターを覗く。ジョルダーノなどの若者向けファッションが入居。スーパーマーケットに銀行もあり、お客はあまりいないが、少しずつ消費喚起が行われていることが分かる。このような最新のショッピングセンターがキャンディにあることも驚くが、恐らくはそれが中東のイスラム資本による進出だと行くともっと驚く。