Tree of Life
帰りの車の中で、ウトウトと寝込んで仕舞う。気が付くと既にかなり寺に近くなっていた。実はもう一か所、行きたい所が出来ていた。Tree of Lifeと書かれた場所がキャンディと寺のある村の間にあったのだ。昨晩ガイドブックを見ていると、アユルベーダのマッサージなどが受けられると書いてあり、印象に残っていた。
急いでそちらに向かってもらう。幹線から入るとそこは森の中。かなりの森を抜けていくとそこにTree of Lifeはあった。受付のある建物は1900年に建てられたもの。実にいい感じで建っている。案内を乞うとマリーという女性が出て来て先へ進む。ここはホテルだったのだ。全部で43室、普通の部屋が35室、コテージが2つ、スイートが2つ、そしてビラタイプがある。
広い広い庭をゆっくり歩いて行くと最初に客室のある建物があり、そこから上ると子供の遊び場があり、プールとレストランが見える。その向こうに客室、ビラが続く。周囲は森と茶畑、この雰囲気はどこかダージリンを思い出す。
このホテルは17年前に出来た。何とオーナーは日本人。レストラン前にあるマッサージルームでは、アユルベーダによるマッサージ(治療)が行われる。3日コース、7日コースなどがあり、各人の体調や気候状況などで療法が異なる。マッサージ師の中に日本語が出来る人もおり、日本人にも好評だという。
ただ日本人でここを訪れるのは殆どが60代の団体客。マリーは「何故若い人は来ないのか」と逆に質問してきたので、若者にはお金も時間もない、と答えておいた。実はこのホテルのコンセプトの一つとしてハネムーン客に来て欲しいようだが、日本人の利用はあまりない。途中にはハネムーンブリッジと名付けられた橋もある。
部屋はコロニアル風で落ち着きがあり、何よりバスタブが大きい。バルコニーから森を眺めて過ごすことも出来、快適だ。食事は朝晩付きで基本はビュッフェ。土曜日はBBQディナーなどの趣向も凝らされている。料金は朝晩付きで1泊140ドルとか。アユルベーダは1回80ドルぐらいから出来るようだ。勿論Wifiもあり、テレビもあるが、偶にはこんな場所で何もしないで過ごしたいものだと、ディンブラの濃い目の紅茶を頂きながら、そう思った。
夜は自分でお湯を用意して、体を洗う。ある物で足りるように努力する。重要な気がした。