シーリギリヤ
ダンブッラから30分ほど、かなり良い舗装道路を行くと、シーリギリヤへ着く。ここにはシーリギリヤロック、と呼ばれる岩山があり、一大観光地となっている。遠くからでも絶壁と見える岩山に壁画を描き、あまつさえ、そこに王宮を建てて住んだ王がいたというから驚きだ。
先ずは先程に凝りて、チケット売り場を探す。入場口には相変わらずチェックポイントの文字しかなく、チケット売り場を示す何の手掛かりもなかった。聞かなければ何も分からない仕組みだ。数百メートル向こうに歩くとようやくチケットオフィスがある。しかしここのチケット、何と30ドルもする。ちょっとしたゲストハウスに泊まっても20ドル、それなりのレストランで食事をしても10ドルかからない国で、30ドルとはいくらなんでも取り過ぎではないか。勿論外国人だけが支払う。
こんなことをしていては、スリランカに来たくないと思う観光客も増えるのではないだろうか。少なくとも私はもう観光地へは行きなくない。ただ反対にスリランカの立場に立つと、産業があまりなく、観光に頼りながら国を発展させていくためには致し方ない手段だとも言える。それとしても、係員に愛想が無く、これだけ払ってもまだガイドを別に雇わなければならないシステムは改善すべきであろう。
シーギリヤロックは予想以上に険しかった。水路や水の広場を通過すると、急な階段が続き、洞窟が見える。洞窟寺院の跡であろう。観光客でも高齢者はかなり難儀しており、若者は汗だくとなる。20分ぐらい歩いてようやく山の中腹に出る。そこからは下が一望でき眺めが良い。
そしてそこにチケットのチェックがあった。何でこんな所に、と言っても仕方がない。その上には金網で守られた螺旋階段があり、上にはフレスコ画があるとのことだったが、高所恐怖症の私はこの辺から既に気分はパス。一人ミラーウオールという回廊を抜ける。そして岩肌にくっついて作られた鉄の通路。この辺はもう限界。更には頂上へ上るとても急な階段。信じられないほどに高い所へ上って行くようで、断念。そこから下へ降りた。
後は会議堂跡、ブッダの玉座があったというアサナ礼拝堂を通り、私のシーリギリヤは終了した。残念ながら30ドルの元を取り戻すには遠く及ばず。駐車場脇にはレストランや土産物屋があったが、ジュース1杯、250ルピーという表示を見て直ぐに退散した。ここはなんでも高いのだ。
ランチはスマが用意してくれたお弁当。私にはパンと卵、運転手にはチキンカレーだった。実にすばらしい心遣いだ。この付近の食べ物が異常に高いことを知っての行動だろう。道路沿いの売店でスプライトを買っても街の2倍はした。あまりお金のことばかり書きたくないが、正直こういう場所が一番苦手だ。