ヒッカドゥアの街は昔ヒッピーたちが作ったビーチリゾートだという。今ではいくつかの高級ホテルも建っているが、基本はそれほど高くないゲストハウス。ゴールロード沿いに延々と続く、ゲストハウス。そこを抜けると海がある。格安ビーチリゾートだ。
サーフィンを売り物にして所もある。レッスンを受けないか、と声を掛けられた。日本人も多く来るという。そして私より年上の人々がサーフィンを楽しんでいるともいう。サーファーのにいちゃんは決して無理強いはしない。非常にフレンドリーで好感が持てる。この辺がこのヒッカドゥアのよい所であろう。
北のターミナルから南へゆっくりと30分、帰りもゆっくりと30分歩き、駅へ戻る。切符は40ルピー。ホームは2つある。どちらがゴール行きか分からないが、既に大勢の人が待っていたので一緒に待つ。するとまだ時間前なのに列車が到着。私の切符は2等なので、こちらだと言われる。念のため、「ゴール行きか」と聞くと、いやコロンボ行きと。この辺のいい加減さが何ともおかしい。危うくコロンボへ行く所だった。
列車が行くと寂しくなる。駅員がやって来て話をする。だが途中から「娘が各国通貨を集めているから、日本円をくれないか」とか、ボールペンはないか、と言い出す。この国はまだまだ貧しいのだ、と実感する。
列車は定刻を過ぎても一向に来ない。乗客も寧ろ時間が過ぎてから集まり始める。これではいつ来るのか、と不安になったが、15分遅れでやって来た。しかし今度は2等は一番前の車両になっており、3等車の乗り降りでごった返すホームをかき分けて進むには時間が掛かった。ようやく2等に到着し、乗ろうとしたところで列車が動き出した。辛うじてデッキに滑り込む。
車内はそれほど混んでいなかったが、席は1つしか空いていなかった。自由席であり、そこへ座る。扇風機が勢いよく回り、涼しい。外は何故かまた雨になっている。私の活動時間を知って、天が降らせているようだ。バスで来た道を逆に向かっており、途中で海が見えたりする。僅か15分でゴールに到着。
駅から隣のバスターミナルへ行くと、ちょうどマハラガマ行きのバスが10分後に出ることが分かり、直ぐに公衆電話に走って、スマに連絡を入れる。公衆電話は5ルピー以上入れる。バスは空いており、5時に発車。また高速を戻る。途中で夕焼けが見え、そして辺りが暗くなる。コッタワという場所で降りるように言われていたが、言われた場所ではバスと停まらなかった。スマの運転手が手を振っているのが見えたが、バスが停まったのは1㎞以上先。しかも今度は相当の雨に降られ、這う這うの体で待ち合わせ場所へ。
その夜はスマと運転手が料理を作ってくれた。魚のカレーが実にウマく、何度もお替りした。ゴールやヒッカドゥアなどの海辺に行きながら食べなかった魚を今食べる、不思議だ。夜はスマの大学の宿舎に泊まる。同僚がいないとのことでその部屋で寝たが、蚊が凄かった。良く見ると部屋の上の方が空いており、蚊が入り放題だった。全く寝付けず、苦労した。