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2013.05.26

 旅行記(インド)

デリー・リシュケシュサバイバル(10) ガンジス川の供養の儀式 ヴィサルジャン

1月8日(火)  (4) ハリドワールはお伊勢参りか

アシュラムでは朝5時から修行が始まるようだが、我々は大事を取り、7時に起床、8時に朝ごはんを食べた。7時半ごろチャイが飲みたかったがなかった。あの寒い中、同行のタイ人は5時に起きて祈祷に参加していたと聞く。余程寒くて眠れなかったのだろうか、それとも熱心なのか。




アシュラムを9時に出発。ハリドワールへ向かう。午前中は観光、ということで、ヒンズー教徒なら必ず行きたいという、寺院を目指す。これはお伊勢参りのノリであろうか。そこにはロープウエイを使わないと行けないらしい。ロープウエイは2か所あり、寺院は数か所あるとか。今日は1つしか動いていなかった。高所恐怖症の私はロープウエイを見て断念。下で待つ。




30分ほどで一陣が戻る。下の景色は霧で見えず、そのまま降りてきた。次男とラトゥール一家はそのまま寺参りに行ったようだ。結構高い所で怖かったとか。ラトゥール家の娘はロッククライミングをやっているとかで、山登りは平気とか。




そしてガンジス河沿いへ出る。橋の袂に立派なホテルがあり、そこが日本人グループの宿泊先だった。これはいいホテル、アシュラムとは大違いだ。そこで合流。一緒に昼食。昼食は簡単にスープとバラタ、それにチャイ。このスープを飲むと次男が「美味い」と一言。アシュラムの食事はスパイスが効いていない、ことを実感できたようだ。




(5) ヴィサールジャン

そして今回のメインイベント、ヴィサールジャンの会場へ移動した。ヴィサールジャンとは死者の骨を河に流す儀式。今回はインドに深くかかわった日本人S氏の供養の儀式となった。S氏はインドの「ラーマーヤナ」をアニメーション化するなど、インドの伝統的な文化を尊重し、多くのインド人と交流を深めた人物。惜しくも昨年84歳で亡くなった。




7年前に奥さんを亡くしたS氏はインドでの供養を行い、自らも死後はその供養を望んでいたようだ。そして今回の儀式に際しては、S氏に世話になったインド人M教授が忙しい中、わざわざ聖地ハリドワールのガンジス河、それもVIP専用ガートを抑えて、日本で言う喪主を買って出た。またインド映画のハリウッドと言われるボリウッドの大物も参列、S氏が如何にインドの人々に愛されていたかを伺わせた。




VIPガートは一般と反対にあり、橋を渡って行く。風は冷たいが、太陽の光は眩しい。ガンジス河と言えば、何となくゆっくりと流れ、淀んで濁っているといったイメージがあるが、ここハリドワールでは濁りは少なく、流れはかなり早い。そんな中でも鳥が河の中の魚をさっと咥えたりしている。

今回の儀式にはS氏の親戚も参列、代表して16歳の高校生がM教授に補助されながら、儀式を務めた。格好の良いバラモンの僧侶が現れ、厳かに儀式を進行していく。頭に白い頭巾を掛けた16歳は緊張した面持ちで、言われた通りにこなしていく。ガンジス川の水もすくって飲んだようだ。M教授が後ろから全てを指示していたが、それでもものすごく緊張したようだ。




全ての儀式は30分以内で終了した。皆で記念写真を撮り、故人の冥福を祈った。太陽が出ており、極寒ではなかったが、やはりこの寒さは故人が「俺のことを忘れるな」と言っていたような気がする。