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2013.05.28

 旅行記(インド)

デリー・リシュケシュサバイバル(12)サドゥウが集うバンダーラ

1月9日(水) (8) 極寒の中 朝の儀式

前日はサボったので、午前5時の儀式に30分遅れながら参加する。次男は無理そうだったので放置する。河沿いの石造りのお堂の中は、まさに極寒だった。5時からの儀式は特別のようで、真ん中に備えられた像に司祭者が火を近づけたり、カーテンで我々から見えないようにして、中で何かをしていたり、全く内容は分からなかった。年配の女性と男性の二人が祈りを唱え、後の者はただただ祈るのみ。




少しずつ辺りが明るくなるが、濃い霧が立ち込め、荘厳な儀式を彩る。一体私は何故ここで寒さに震えながら、座っているのか、私の存在は何なのか、どうしても考えざるを得ない。目を閉じると眠気が襲うが、寒さがそれをも妨げ、ただただ考えろ、と告げていた。




最後は次男も参加して、儀式を見る。その後また甘い物が出され、そしてチャイを飲みに行く。A師から1時間ほど、様々なレクチャーを受ける。特に次男に対しては「宗教を学ぶというより、先ずは文化人類学の基礎を学べ」など、今後の学習の仕方も教えてもらう。そして朝ごはんも美味しく食べられるようになり、次男の修行も1つの区切りとなった。




(9) バンダーラ

本日は昨日のハリドワールでの供養に続き、アシュラムでバンダーラが行われた。バンダーラはサドゥウと呼ばれる修行者、世捨て人、全てを他者に任せて生きる人々を集めて行われる。日本だったら軽蔑の対象になりそうだが、インドではこのような人々の存在が認められ、一般人は彼らに食べ物を与え、支援する。




今回のバンダーラは、S氏の供養のために行われる。午前11時前、いい感じの日差しの中、次々にサドゥウが集まってきた。確かにきれいとは言えない格好の男たちが招かれて、アシュラムの庭にやってくる。庭にはござが敷かれており、その上に座る。

S氏の親族代表として、昨日も活躍した16歳が一人ずつに、食事を届ける。その父親も加わる。また別の参加者も亡き親族の供養として、食事を配る。暖かい日差しの中、サドゥウが食事をしている姿を私はじっと見ていた。その姿に昔のお坊さんの姿勢を見る。ただサドゥウはもっと欲しければ自ら要求していた。本来お坊さんは要求することができない。施しというものは人のためにするのではなく、自分のためにするものだ、と改めて思う。