《関西探訪記》 2013年3月21日-28日
これまで2年間、アジアをほっつき歩いてきたが、いくつかの問題にぶつかっていた。その中に・・・『日本のことがわからない』『日本の仏教とは何か』など、日本に関するものが、多く含まれていた。今やアジア旅行より敷居の高い日本国内旅行。今回は岡山に所用があったので、関西を歩いてみた。すると様々な発見があり、自分が日本を知らなかったことを思い知らされた。
3月21日(木) 関西まで
ピーチが高い
岡山行きは1月には決まっていたのに、なぜかフライトをなかなか取らなかった。最初に見たときはキャセイの夜行便でも香港⇔関空は2万円台だった。やはり関西は安い、と思って放っておいたら、えらいことになっていた。何とどのフライトも4万円台に跳ね上がった。ピーチ、今やLCCの代表格になっているエアライン。ピーチは全日空が出資して作った会社だが、実は3分の1は香港資本。しかも香港の出資者は知り合いであり、一度乗るように前から言われていた。だが、関西に用事がない私にはピーチに乗る理由がなかった。今回は千載一遇のチャンスと思い、1週間前に予約しようとして驚いた。全日空と数千円も違わない料金なのだ。
元々搭乗率は高い、と聞いていたが、これは異常だ。しかもピーチは香港を深夜に出る。予定の関係から全日空の日中便を予約し、ピーチ搭乗はお預けとなった。それにしてもLCCのピーチと親会社の料金にあまり差がないとは。これがエアライン革命というものだろうか。LCCもシーズンによってはかなり高いことがあると知る。
空港から市内までの電車
関空に降りるのは十数年ぶり、しかも気が付けば大阪の街を一人で歩くのは生まれて初めて(これまでは修学旅行、出張など、誰かが案内してくれた)。まさに私にとっては異国である。そもそも関空から大阪へどうやっていくのか、大阪のどこに泊まると便利なのか、皆目見当がつかない。それでもあえて地図なしで行ってみた。
しかし日本で道を聞く、それも大阪へはどうやって行くのか、などと聞くのは日本人である私にとって相当のプレッシャーだった。『そんなの検索すれば』とか『IPhone、持っていないの』と言われそうで怖い。ここでは外国人特権が通用しない。取り敢えず南海に乗る。ラピートという空港鉄道があったが、特急料金を節約しつつ、急行でなんばへ向かう。この電車、通勤用であり、会社帰りの人々が疲れた表情で携帯に目をやっている。今宮や岸和田など何となく知っている地名が見え、安堵する。
1時間ほどでなんばに着く。ここは色々な電車が入り組んでいてややこしい。今日のホテルは一応なんばにした。それは明日高野山に行くのに便利だとあったから。結果今来た道を戻ることになる。
難波の駅で道に迷う。道頓堀に行けないのだ。日本の道路標示も正直分かりにくい。地下鉄の出口も多すぎてわからない。夜の9時前に一人高島屋の前でウロウロ。何とな道を見つけてホテルにたどり着く。そのホテルは『大阪帝国ホテル』。何と立派な名前か。だが、そこはチープなビジネスホテル。このギャップが良い。東京なら間違ってもこの名前は付けない。
安いホテルだが、フロントは親切。そこが日本らしいところ。サービススタンダードがホテルのレベルとマッチしていない(良い意味で)。すごく狭い、寝るだけのホテルだが、妙に落ち着く。