4月7日(日) フィリピン人と間違えられる
マニラ最終日。何となく慣れ親しんだこの街、離れがたいが、疲れも相当に溜まる。今日は夜便なので時間を潰す必要がある。しかしもう歩く気力はない。午前中はホテルでゆっくりして、チェックアウト、荷物を預けて、ショッピングモールグリーンベルトへ。もうすでに行った場所だが、ここならホテルからも近く、何より涼しい。
先ずは腹ごしらえと、先日Fさんから勧められた地元のレストラン、Max'sへ行く。どこのモールにも大体あるようだが、このグリーンベルトのお店は大繁盛でお客が溢れていた。ちょっと待って店内へ案内される。普通は4-10人がけのテーブルだが、ちゃんと1-2人用シートがあり、便利。何だか幅広い顧客を念頭に入れているようだ。一番驚いたのは、ある意味でファーストフード店であるこの店で、テーブルごとに担当が決まっていたこと。私の所にも若い男の子がやって来て、「何かご用命があれば私に」と言って、オーダーを取って去って行く。不思議な感じもしたが、良いサービスだなと思えた。
その後先日シンガポールで取材したTWG(http://www.yyisland.com/yy/terakoyachina/item/5658)の店を探す。このTea Shopチェーンはアジア各地の一等地にのみ出店しており、お茶文化が無いマニラにも店を出していた。店内はお客で埋まっており、観光客を含めて多様な層を取り込んでいるように見えた。「フィリピン人も珈琲ばかり飲んでいるわけではない」との店長の言葉が印象的。茶畑が無いと言われるフィリピンで、お茶のブームは来るだろうか。
今回のマニラ滞在では暑い中、良く歩いた。結果自分でも分かるほどに顔が日焼けしてしまい、黒々としてきた。すると滞在3日目あたりから、道を歩いているとフィリピン人の女性から道を聞かれ、4日目にはショッピングモールで男性から店の場所を聞かれ、そして今日はグリーンベルトで3回も道を聞かれた。「私は外国人だから分からない」と英語で答えると、若い女性は目を大きく見開いて、黙って行ってしまったが、年配の女性は「あなたがフィリピン人出なくて誰がフィリピン人なの」という最上級の褒め言葉を頂き、更には別の女性からは「あなたは完璧なフィリピン人よ」とダメを押された。
今まで一度もフィリピン人に似ていると言われたことが無かっただけにこのマニラでの反応は意外だった。だが後日香港の居酒屋で日本人3人で飲み会をしている時に、ウエートレスが偶々フィリピン人だったので「この3人に中でフィリピン人に似ている者はいるか」と聞いてみると、彼女は真っ直ぐに私を見て「ユー アー フィリピーノ」というではないか。私のどこがそんなに似ているかはいまだに謎だが、これが危険な目に合わなかった最大の要因なら感謝しなければならない。
その後は疲れたのでスタバでネット。ここは本当に大繁盛で席を確保するのが大変だった。特に電源のある場所を見付けた時はホッとした。向かいに座ってフィリピン人が実に流暢な英語で話し掛けてきて、ひとしきり雑談していると、何と無料WIFIの時間が終了していて、結局あまり活用できずに終わる。しかしこれだけ混んでいると時間制限したくなる気持ちは分かる。
仕方なくホテルに戻り、荷物を持ってタクシーに乗り込む。運転手はまたもや陽気で誠実。何の問題もなく、30分で空港に到着、料金も250pだった。だが空港入り口は荷物検査があり、大混雑。急いでいる人は大変だろうと思うほど、待たされ、更にはチェックインカウンターも長蛇の列。何とかならないものだろうか。
そしてカフェでネットをやり、搭乗時間に合わせて搭乗口へ向かうと、何と突然のゲート変更。何のアナウンスもなく、走って新ゲートへ行く羽目に。これもまたフィリピン。兎に角無事にマニラを離れ、ホッとするやら、物足りないやら。
完