4.梧州2 チケットが無い
梧州でも目的を果たして満足に浸る。李さんに『これからどうするだ」と聞かれ、ふと我に返る。どうするんだ?バンコックのポーラからは賀州という風光明美な場所があると教えられていたので、行って見ようかと思ったが、李さんによれば、『古い民家も大自然も郊外にあり、バスでは行けない』という。それはそうだろう。
賀州を諦めるとあとは香港に戻るしかない。体調も万全とは言えないし、今回は梧州で満足しよう。バスターミナルへ行き、チケット購入を試みる。ターミナルは大混雑で、長い列が出来ていた。中国では見慣れた光景だが、やはり効率が悪いのだろうか、または何かトラブルでもあるのだろうか。
20分ほど待って自分の番がやって来たので『香港』と告げると、『コンピューターが壊れているので空きがあるかどうか分からない。ここに電話して聞け』と番号を教えられる。そうなら最初からそう表示して欲しい、とは思うが、ここは中国。李さんが電話してくれたが、何と何と、香港行き直通バスは3日後まで満席だった。どうする?李さんは直ぐに窓口に戻り、満席だと告げ、代わりにシンセン行きを買ってくれた。明日朝9時発、これで方向は定まった。シンセン行きは一日数本あったが、どれも人が多いようだった。高速鉄道が開通するとこの様子も一変するのだろう。
夕飯は最後の晩さんではないが、李さんとオジサンと3人で梧州名物?海鮮粥を食べに行った。私はお粥が大好きな人間だが、ここの粥は本当に美味しかった。中国でも北部は白粥に塩の効いたピーナツなどを入れて食べると美味いが、やはり南のドロッと煮込んだ粥が良い。今回はそこにエビ、カニなどがふんだんに入っているのだから堪らない。
オジサンからは茶について色々と聞いた。市政府はお茶の新興より不動産収入に力を入れているようで、六堡茶の知名度は昔より上がっているが、それでも将来は楽観できないという。中国の茶業も曲がり角に来ているようだ。