《安渓 鉄観音の故郷を訪ねる》2013年5月4-10日
香港で12年付き合っている茶荘、茶縁坊。その独特な焙煎で日本人にも好みの鉄観音を売っている。2001年の開店以来、何度も彼らの故郷、福建省安渓の茶畑を訪れたいと思っていた。だがその数日がなかなか工面できずに今日まで至る。
先日茶縁坊でのんびりと茶を飲んでいると『このお茶もいつまで飲めるか分からない』としんみりと言われる。理由は茶農家の高齢化。親戚から茶葉を調達しているが、既に60代で、後継者はない。今年は作るが来年は分からない、と。そう聞くとどうしても行きたくなる。既にインドネシア行の予定があったが、無理やり時間を作り、出掛けることにした。
2013年5月4日(土) 1. 厦門まで フライトキャンセル
2日の夜、ジャカルタから香港へ戻り、翌日は香港大学日本研究科の発表会を見学。そして次の日は厦門。結構きついスケジュールだ。寝ようとしているとメールが届く。『明日のフライトはキャンセル』と。え、どうするんだ?続いて携帯に電話が入る。3時間後のフライトに乗れ、さすがドラゴン航空、きちんと対応はしている。ちょうど昼のアポが入らなかったので、特に問題はない、ゆっくり行こう。
翌朝軽く寝坊して、空港へ向かう。空港で自動チェックインを試みるもはねられる。『既にチェックイン済み』とか。フライトがキャンセルになったのにチェックイン済みとは何だ。カウンターで行列を待つ。聞けば『もともとのフライトにオンラインチェックインしたので、自動的にこの便にもチェックインしている』。うーん、納得できない。ちょっとフラストレーションが溜まり、何と空港内でサボテンのとんかつを食べてしまう。こんな店が空港内にあるところが香港のすごさ。
飛行機は当然空いていた。2つの便を一つにしても赤字かもしれない。今日は土曜日、そんなことも影響がるのだろうか。1時間ちょっとで厦門高崎空港に到着。厦門は近いな。ここの空港は13年ぶりだが、当然立派になっていた。だが、なぜか飛行機から降りた我々が歩いていく先でほかの乗客がコーヒーを飲んでいた。トランジットかもしれないが、あまりみな光景だった。
空港から市内までタクシーを使わずバスに乗ってみる。10元。乗客は少ない。今や中国もスピード時代。バスは30分弱でコンロス島に渡るフェリー乗り場に着いた。しかしここから今日の宿泊先である華僑大廈への行き方がわからない。運転手が『向かい側のバス停から3番のバスに乗れ』というので、バス停に行ってみたが、降りる駅がわからず断念。タクシーに乗るとあっという間に到着。10元。