4. 沖縄本島
半日観光
港へ着くと、それぞれの行先へ別れた。本当のお別れだ。だがうち9名は一団となってチャーターした車に乗り込み、半日観光に繰り出す。さて、どんな所へ行くのだろうか。何と最初に行ったのはセーファー御嶽だった。我々の一部は初日に行っていたが、行っていない人もいたので、再度行くことになった。もう1か月も前に来たような感覚で坂を上った。鬱蒼とした林が懐かしい。先日は雨模様だったが、今日は晴れ。雰囲気はまるで違う。晴れやかな祝賀の雰囲気がある。どういうことだろうか。ここは何度来てもよい場所だ。
そして次に非常に景色のよい知念岬公園へ行った。海が一望で来て、風が気持ち良い。ちょうどお昼の時間になっていた。交流館から各自に竹の皮で包んだ弁当が渡されていた。中にはおにぎり2個、揚げ物と煮物が入っていた。これは本当に本当に、飛び切り美味かった。この風景でこのご飯が食べられる喜び、幸せだった。ハングライダーで気持ちよく大空を飛んでいる人がいた。日本人の思う沖縄って、こんな感じではなかろうか。私自身は高所恐怖症で、とても乗る気になれないが、好きな人にとっては堪らないだろう。
午後はガンガラーの谷へ。ここは鍾乳洞が崩壊してできた谷間に広がる森。専用ガイドについて歩くため、時間が決められていた。鍾乳洞がカフェになっておりそこに集合。それから歩いて森を散策。小川の横を歩いていく。木々が大きい。そしてまた鍾乳洞へ。暗いので灯りを持って入る。そこには最近発見された人骨を採取場跡があった。このすぐに近くには『港川人』と呼ばれ、約1万8000年前の旧石器時代に実際にこの地に生きていた人類(ホモ・サピエンス)が発見されている。この地形から見ると、人が住んでいてもおかしくはない。この人々が日本人の祖先なのだろうか。十分にその可能性はあるが、まだ解明されていないようだ。
糸数城というところにも寄った。ここは14世紀前半に作られた城の跡のようだ。石垣の一部が残り、不思議な曲線を描いて、城が形成されている。どうしてこんな形なのだろうか。勿論理由はあるだろうが、今やそれを知る由もない。まさに「夏草や兵どもが夢の跡」という雰囲気が漂っている。
女性陣のお目当ては海が一望できる絶景「カフェくるくま」。本当にいい眺め。ここでお茶を飲んでいると、その雰囲気で美味しく感じられる。花が咲き乱れる庭、いいなあ。のんびりした。
最後に知念城。先ほどの糸数より、かなり形が残っている。ノロ屋敷跡、なども掲示されており、18世紀頃の沖縄の城、が再現されている。そしてバンは各人の宿泊先を回り、お別れしていく。私はこの前のホテルSに戻る。運転手さんが一言「なぜここに泊まるのか」と聞いたのが気に掛かる。